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「母集団形成」は新卒採用の担当者が一度は聞いたことがある言葉でしょう。
新卒採用を成功させるためには、母集団形成が重要な要素です。特に理系人材の新卒採用においては母集団形成を意識する必要があるでしょう。
この記事では母集団形成について分かりやすく解説します。母集団形成をサポートする手法にも触れますので、参考にして新卒採用を成功させましょう。
母集団形成とは?
新卒採用において母集団形成は非常に重要です。まずは母集団形成の概要について確認していきましょう。
自社に関心のある学生の量を確保する
採用における母集団形成を端的に表すと「自社の求人に関心のある学生を集めること」と言えます。
企業が新卒採用を行なう場合、まずは自社について学生に認知してもらうことが大切です。そもそも企業が学生に認知されない限り、応募者は増えないと考えてよいでしょう。
まずはリクナビやマイナビなど大手採用サイトの広告出稿や大規模就活イベントを通じて、自社の認知度を高めて、候補者である学生の「量」を確保することが重要です。
自社に関心のある学生の量を確保することを「母集団形成」と呼びます。
新卒採用を成功させる鍵
新卒採用が成功したと言うためには、少なくとも以下の2点が必要です。
- 予定する新卒採用者の人数を確保できた
- 新卒採用した人材がミスマッチで離職しなかった
少子高齢化の影響もあり、新卒採用の対象者となる学生は今後減少していくことが予想されます。
自社に関心を持ってもらい候補者の量を確保する母集団形成が、ますます重要となってくるでしょう。
予定する人数が採用できたとしても、入社後すぐに退職してしまっては元も子もありません。
理想的な母集団形成ができていない場合は「少ない候補者の中からやむを得ず採用する」や「予定人数を達成するために要件に合っていない人材を採用する」などが起こりやすくなります。
母集団形成は新卒採用を成功させる鍵です。採用する学生の将来のことも考えて、しっかりと母集団形成に取り組んでいきましょう。
新卒採用での母集団形成手法
2020年に新型コロナウイルスがまん延したことにより、母集団形成の手法にも変化が出ています。新卒採用での代表的な母集団形成手法を確認していきましょう。
就職ナビへの広告出稿
まずはリクナビやマイナビなどの大手就職ナビサイトへ広告を出稿する方法です。
就職ナビサイトは多くの学生が登録しているので、企業の露出度を高めて、母集団形成に役立ちます。
しかし、就職ナビサイトには無数の企業が出稿しているため、知名度が低い中小企業の場合、母集団形成が思ったように進まないこともあるでしょう。
露出度を高めるためには就職ナビサイトで上位標示される必要がありますが、高額なプランに申し込まなければならず、採用コストを圧迫する可能性もあります。
合同説明会への出展
就職ナビサイトと並んでメジャーな母集団形成方法が合同説明会への出展です。多くの学生が大型施設に一同に集まり、各企業のブースで企業説明を受けます。
直接学生と会って企業説明を行なうことが可能なので、より正確な情報を届けることが可能です。実際に話を聞くことで興味を持つ学生も多くいるため、母集団形成に貢献します。
しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、大規模イベントは開催できないのが現状です。従来、合同説明会で母集団形成をしていた企業にとっては痛手だと言えるでしょう。
自社採用サイトの構築
新型コロナウイルスの影響で採用活動の主戦場はインターネットに移りつつあります。自社の採用サイトに力を入れる企業が増えてきていることも特徴の一つでしょう。
採用サイトでは募集要項や企業概要を掲載するだけではなく、母集団形成に役立つコンテンツを発信していく必要があります。
学生が入社後の働くイメージを持ちやすいように先輩社員のインタビューを載せたり、自社製品が使用されている事例を紹介したりして、学生に自社に関心を持ってもらうことが可能です。
採用サイトは自社で構築するにしても、外部に製作を依頼するにしてもコストがかかります。専用の制作チームがある場合は良いですが、採用担当者が兼任する場合は業務負荷が大きくなってしまう可能性があります。
SNSの活用
採用サイトと同様に広がりつつあるのが、twitterやInstagramといったSNSを活用した母集団形成手法です。
SNS上で専用アカウントを作成し、自社に関する情報を定期的に発信します。興味を持った学生が、企業アカウントをフォローすることによって、母集団形成が進むと言えるでしょう。
SNSを活用した母集団形成も企業の知名度が重要となります。知名度が低い中小企業はSNSを更新しても、フォロワーが伸びずに母集団形成に苦戦する可能性もあるでしょう。
新卒理系採用は母集団形成が難しい
母集団形成は新卒採用にとって重要なポイントです。
しかし、新卒の「理系」採用に関しては、母集団形成自体が難しいという特徴があります。具体的な内容を確認していきましょう。
理系学生の絶対数が少ない
IT技術の発展や企業のDX推進により、理系人材の需要は高まっています。しかし、その一方で理系学生の数は年々減少しており、需要と供給にギャップが生じているのが現状です。
各企業が絶対数の少ない理系学生を奪い合う構図となっており、新卒理系採用の市場は激化の一途をたどっていると言えるでしょう。
理系学生の絶対数が少ない中での母集団形成は年々難しくなってきています。
理系学生は大手志向
理系学生は大手企業に入社したい意向が強い傾向にあります。
専門的な分野を専攻しているため、入社後も知識や技術を活かして働きたいと考えている理系学生が多い為です。
- 研究予算や設備が充実している
- 海外研修など制度が充実している
- 給与や賞与水準が高い
上記が大手企業への入社を希望する理系学生が多い理由だと言えます。
理系学生は大手志向が強いので、中小企業では母集団形成が難しくなる傾向です。
理系学生は研究や授業で多忙
理系学生が多忙であることも、母集団形成が難しい理由の一つです。
文系学生が就活を本格化させる大学3年生の後半から大学4年生の前半にかけて、理系学生は卒業に向けた授業や研究室の活動が忙しくなります。
多忙のため、大手企業しか研究する時間がないということも、理系学生が大手志向になる理由の一つでしょう。
理系学生と接点を増やすことが母集団形成を成功させるポイントです。
しかし、就活に集中できない理系学生と接点を増やすことは簡単なことではありません。
理系学生の母集団形成に成功した事例
理系学生の母集団形成は特に難しいのですが、中には母集団形成に成功した事例があります。
- 株式会社構造計画研究所
- JCOM株式会社
- ショーワグローブ株式会社
いずれもナビサイト以外の方法で、母集団形成に成功しています。どのようにすれば母集団形成が成功できるか解説していきます。
インターンシップで母集団形成に成功【株式会社構造計画研究所】
エンジニアリングコンサルティング及びプロダクツサービスを中心に事業展開をしている株式会社構造計画研究所。ナビサイトからのマッチング精度が低くなり、内定者の数が年々減っているという悩みを抱えていました。
株式会社構造計画研究所では4月から夏季インターンシップの募集を開始し、9月に40名〜50名を受け入れる長期インターンシップを実施。インターンシップ参加者が内定者の半数を占めているので、ここで母集団形成に成功しています。
むやみに母集団を広げるのではなく、マッチング精度の高い学生をピンポイントで母集団とした事例です。
参考:幅広い学生へのアプローチを実現し、かつ母集団形成に重要なインターンシップへの参加募集時から活用することにより、低負荷で高い効果を実感
理系学生特化サービスの利用で母集団形成に成功【JCOM株式会社】
全国65局にケーブルテレビを展開するJCOM株式会社。ケーブルテレビがメインの会社ですが、理系職種の需要が増えており、新卒でも理系の学生採用を目指していました。しかし会社のイメージから理系学生になかなかアプローチできず、母集団形成にも苦戦します。
そんな中JCOM株式会社が利用したのは『TECH OFFER』という理系学生へのアプローチに特化したサービスです。理系学生に特化したサービスを活用することで、ケーブルテレビのイメージを払拭。理系学生の母集団形成に成功します。
理系学生へのアプローチを考えているのであれば、特化サービスの利用を検討してみましょう。
参考:理系特化型で母集団形成に成功!自動と手動の良いとこどりで工数削減
会社から動いて積極的に母集団を形成【ショーワグローブ株式会社】
作業用・産業用手袋の専業メーカーであるショーワグローブ株式会社。文系学生の応募は自然にあるものの、理系学生との接点がなかなか持てないことに課題を抱えていました。
そこでショーワグローブ株式会社は、ダイレクトリクルーティングツール『TECH OFFER』を活用します。学生からのアプローチを待つのではなく、会社側から学生にアプローチすることで、母集団形成に成功します。積極的に動くことで、母集団形成を成功させた事例です。
参考:自動オファーによる採用業務効率化!母集団の少ない機電系の学生にも効率的にアプローチ
母集団形成に『TECH OFFER』を活用しよう
新卒採用で母集団形成を行なう方法は前述した通り、多くの種類があります。
新卒採用の中でも特に理系学生を採用する場合、母集団形成が年々難しくなっていることが特徴です。
新卒理系採用の母集団形成に役立つダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』について紹介します。
強力なデータベースで理系学生の母集団を形成
TECH OFFERは理系学生に特化したダイレクトリクルーティングツールです。
オファー型の就活サービスであり、企業はTECH OFFERに登録している理系学生に直接アプローチすることができます。
TECH OFFERには以下のデータベースがあります。
- 約40,000件の研究室データベース
- 約1,000,000件の技術キーワード
研究室データベースと技術キーワードに紐づいた理系学生を検索することができるので、自社に合った技術や知識を持つ学生の母集団形成に役立つでしょう。
大手に負けない魅力を直接伝えることができる
中小企業は大手企業と比べて理系学生の母集団形成が難しいのが実情です。
TECH OFFERでは理系学生に直接オファーを出してアピールすることができるので、大手企業に負けない自社の魅力を伝えることができます。
給与水準や休日など条件面だけではなく、研究設備の概要や社員インタビューなど仕事内容をよりイメージできる内容を発信することで、理系学生に関心を持ってもらうことが可能でしょう。
理系学生に合わせたスケジュールを組むことができる
新卒理系採用の母集団形成のためには、多忙である理系学生と接点を増やすことが大切です。
TECH OFFERで理系学生と直接コンタクトを取ることにより、理系学生のスケジュールに合わせた選考日程を組むことができるでしょう。
WEBでの面談を取り入れるなど、可能な限り多忙な理系学生に合わせることで、自社への関心度を高めることが可能です。
新卒の母集団形成は採用活動を大きく左右する
母集団形成は新卒採用の成功可否に大きく関わります。
その中でも理系学生は母集団形成が難しく、特に中小企業では苦戦を強いられていることも多いのではないでしょうか。
TECH OFFERは蓄積された研究室データベースと技術キーワードから理系学生を検索することが可能です。
自社の採用ニーズに合った学生の母集団形成をサポートする存在になるでしょう。
TECH OFFERが気になる採用担当者様は、テックオーシャンまでお気軽にお問い合わせください。