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新卒採用は古くから続く日本の伝統ではありますが、少しずつ形が変わってきています。特に近年は少子化や通年採用の影響で、かつてのような横一線の新卒採用ではありません。
一方で採用活動には、公平性を期すための取り決めがまだ存在しています。公平性を期すための取り組みこそが、就活の解禁日です。
本記事では就活の解禁日とはいつか、解禁日を含めた就活のスケジュールを解説します。公的機関が発表しているデータを踏まえて解説するので、ぜひ参考にしてください。
企業がチェックすべき3つの解禁日
採用活動を進めていく上でチェックすべき解禁日は以下の3つになります。
- 広報活動開始日(3月1日)
- 採用選考開始日(6月1日)
- 内定解禁日(10月1日)
解禁日についてはルール変更が随時入りますが、2023年卒までは変わりありません。
2025年卒以降は見直しが入る可能性があるので、随時チェックしていきましょう。
広報活動開始日(3月1日)
広報活動開始日とは、求人情報の掲載やエントリーの受付を開始する日です。3月1日になると、各社が一斉に求人情報を採用ナビサイトに掲載するため、サイトへのアクセス数が増加します。
エントリーを受け付ける日でもあるので、3月1日を境に採用活動が本格化していくと考えてよいでしょう。
エントリー後からは会社説明会等が始まるので、広報活動開始日前までに採用関係の準備をしておいた方がスムーズに採用活動が進みます。
エントリーシートによる選考やオンラインでの適性検査は、3月1日の段階で可能です。
採用選考開始日(6月1日)
採用選考開始日とは、企業側が時間や場所を指定した選考を開始する日です。具体的には、グループディスカッションや面接などが該当します。
選考が始まると、最終選考をクリアする学生もチラホラ現れるでしょう。内定は解禁日前になるので出せないため、一旦は内々定という形で学生をつなぎとめる形を取ります。
内定解禁日(10月1日)
内定解禁日とは文字どおり、企業から正式に内定が出せる日です。内定とは企業と学生の間で、労働契約が結んだ状態を指します。
つまり、内定解禁日を境に学生側・企業側の双方にとって、ほぼほぼ就職活動と採用活動が完了したことを意味しています。
問題は「ほぼほぼ」の部分にあります。学生は企業に入社したわけではないので、企業側の規則に則った退職準備をする必要はありません。モラル的な問題はさておき、内定辞退は不可能ではないのです。
企業側としては、内定解禁日以降は、内定辞退が起きないように学生側にフォローアップをしていきましょう。
内定後、本当にこの会社でよいのかと疑問を持ってしまう学生も少なくありません。疑問はやがて行動に変わり、再び就活を始めてしまう可能性もあります。
人事担当者からの軽い連絡はもとより、入社前に準備しておいた方がよいことなど入社に向けたアプローチをするとよいでしょう。
解禁日を見据えた採用スケジュール
3月1日の広報活動解禁日を迎えると、採用活動は本格化して、目まぐるしい日々が始まります。
広報活動解禁日から採用に関わる業務を始めていては、忙しすぎて手が回らないでしょう。各解禁日を迎える前に、できる準備をしておいた方がより効率的です。
解禁日を見据えた採用スケジュールは、以下3つのフェーズに区切り、準備をすると滞りなく進むでしょう。
- 広報活動解禁日前の12~2月
- 広報活動解禁後から選考活動解禁日前までの3月~5月
- 選考活動解禁後から内定解禁日前までの6月~9月
広報活動解禁日前:12~2月
広報活動解禁日前までの12月から2月は、まず広報活動解禁日に向けた準備をします。
自社HPや就活ナビサイトに載せる情報の準備をして、完成させておきます。特に自社HPは応募意欲の高い学生が必ず訪れるので、念入りに準備をしましょう。
どのような人材を求めているのかやキャリアプラン、先輩社員の声など学生が必要とする情報を掲載すると、より効果的です。
広報活動解禁後から選考活動解禁日前まで:3月~5月
広報活動解禁日には自社HPや就活ナビサイトの情報を更新します。
広報活動解禁日後は随時、エントリーがくるので会社説明会に向けた準備をしておきましょう。
選考活動解禁後から内定解禁日前まで:6月~9月
選考活動が解禁されるので、面接やグループワークといった選考を開始します。選考活動が始まると、選考に合格する学生もチラホラ出てくるでしょう。
最終面接も合格した学生を採用する運びになりますが、内定解禁日前なので、あくまで内々定になります。
10月1日までは、内々定の辞退を防ぐためのアプローチが必要になります。採用予定人数に達していない場合には、引き続き募集をおこないましょう。
企業が広報解禁日までに準備すべき事柄
3つある解禁日は企業の採用スケジュール上、大きなマイルストーンになるでしょう。3つある解禁日の中でも、一番重視すべき解禁日は広報解禁日です。
広報解禁日までは学生との対応が少ないため、時間に余裕のある時期になります。広報解禁日以降は学生への対応や説明会開催、選考スケジュールの調整など仕事が増加します。
広報解禁日までに該当年度の採用活動に必要な準備をした方がよいでしょう。企業が広報解禁日までに準備すべき事柄は以下の3つになります。
- 採用ターゲットの明確化
- 選考方法を決める
- アプローチ方法を決める
採用ターゲットの明確化
広報解禁日までに、採用したいターゲットを明確にすべき理由は2つあります。
1つ目は採用ナビサイトなどに募集要項を載せるためです。広報解禁日には各採用ナビサイトに、募集要項を掲載します。
募集要項に記載される求める学生像を参考にしつつ、学生側は応募します。広報解禁日までに採用ターゲットを明確化しておかないと、応募が減る可能性があるでしょう。
2つ目は採用の効率化を図るためです。
採用ターゲットがない場合、応募してくる学生のほとんどが採用対象になります。すると選考回数が増加するため、必要な業務も比例する形で増加の一途を辿るでしょう。
採用ターゲットがあらかじめ決まっていれば、応募から選考に進む学生を絞れるため、採用の効率化が図れます。
選考方法を決める
広報解禁日までに、選考方法を決めた方がよい理由は2つあります。
1つ目は学生側も対応がしやすくなるためです。一般的に採用ナビサイトに掲載する募集要項の中に、選考方法と選考フェーズが掲載されます。学生側としては選考に対する準備がしやすくなるため、応募に対する意欲があがります。
2つ目は選考方法の決定には時間がかかるためです。
広報解禁日から選考解禁日まで時間があるため、期間内で決定すればよいと考えている方も少なくないでしょう。確かに時間にして約3か月あるため、時間に余裕があるように思えます。
一方で選考は採用ターゲットを、確実に選抜するためにおこなっている点を忘れてはいけません。
例えば、論理的思考力の高い学生を今回の選考で採用したいとしましょう。すると、選考方法には面接に加え、小論文やグループディスカッションなど様々な選択肢が浮かび上がります。
すべてを実施するのか、はたまた一部だけを実施するのかなどをリソースと相談しながら決める必要があります。また小論文の内容は何が妥当かなど、検討する時間も必要です。
選考方法の決定には少なくない時間がかかるため、広報解禁日以降に決定しようとすると慌ててしまいます。広報解禁日前にあらかじめ決めておいた方がスムーズな採用活動ができます。
アプローチ方法を決める
採用ターゲットを確実に採用するために、広報解禁日前にはアプローチ方法を決めておきましょう。
アプローチ方法を決めるポイントは、よりマッチした人材を探せるかです。
昨今のトレンドである企業側から学生へのオファーとあわせると、ダイレクトリクルーティングをおすすめします。
ダイレクトリクルーティングではマッチした人材と直接やり取りができるため、より密なコミュニケーションが可能です。
企業の採用活動解禁日に関する注意点
企業の採用活動解禁日については以下2つの注意点があります。
- 罰則規定のないルール
- 選考とは呼ばずに採用活動をしている企業もいる
解禁日は誤解を生みそうなワードのため、改めて注意点は確認しておきましょう。
罰則規定のないルール
解禁日というと罰則規定がありそうな印象を受けますが、あくまで要請レベルです。採用活動に解禁日に関しては一切のペナルティはありません。
漁の解禁日を破った場合のように条例・法律による、懲役刑もしくは罰金などを科される心配はありません。
選考とは呼ばずに採用活動をしている企業もいる
罰則規定がないため、当然ながらルールを守らない企業も現れます。
解禁日のルールを守らない企業では、インターンシップを通じて採用してしまうケースが多く見受けられます。
解禁日を守らないのはいかがものかという意見もある一方で、大企業や有名企業と同じように採用活動をしていては厳しいという意見もあります。
また外資系企業など、そもそも日本の慣例からは遠い企業もあるため、ルールによる統制が難しいのもまた事実です。
解禁後の学生への素早いアプローチなら『TECH OFFER』
優秀な学生であればあるほど、多くの企業が採用を狙っています。解禁後、学生へのアプローチに必要とされるのは直接的なアプローチです。直接的なアプローチであれば、採用ナビサイトなどを経由する必要がないため、学生に素早くアプローチが届きます。
学生への直接的なアプローチをするのであれば、ダイレクトリクルーティングがおすすめです。ダイレクトリクルーティングは直接的なアプローチが実現でき、アプローチの対象が自社にマッチする人材のみに絞れます。
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