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「ITエンジニアを採用したい」「IT業界が人材不足でエンジニアとなかなか出会えない」
そのように考えている採用担当者は多くいます。この記事では、新卒でITエンジニアを採用するためのポイントについて解説しています。
IT業界は常に人材不足であるため、ITエンジニアは常に取り合いの状況です。そのような中で、新卒でITエンジニアを採用するポイントの他、おすすめの採用方法も紹介します。
『TECH OFFER』が独自に実施した24年卒の就活生を対象にしたアンケート結果を元にしています。ぜひ参考にしてください。
新卒でITエンジニアを採用することが難しい理由
ITエンジニアの採用を成功させるためには、まず難しい理由を知っておく必要があります。一般的にITエンジニアの採用が難しいとされるのは、以下の4つが原因です。
- 常に人材不足
- 経験者前提の採用状況
- ブラックという認識が強い
- 就職活動のスケジュールが違う
常に人材不足
IT業界は常に人材不足です。ITエンジニアも例外ではなく、需要と供給のバランスが取れていない状態となってます。
経済産業省の「IT人材育成の状況等について」によると、2030年には最大で約79万人の人材不足が懸念されています。同省のアンケートについても、以下の回答が顕著でした。
- 求める人材を採用できない
- なかなか人材を育成できない
こうした課題もあり、人材不足の解消が難しい状況です。そのため、超売り手市場となっています。
ITエンジニアは、ITにおいて重要な役割を持つ仕事です。企業からの需要も高く、優秀な人材ほど市場に出回らない状態が続いています。
経験者前提の採用状況
ITエンジニアは、経験者前提の採用状況が続いています。未経験では挑戦しづらい世界です。即戦力までは行かずとも、プログラミング経験の浅い層でも同様の状況となっています。
一人前まで育てるには、どうしても時間とコストがかかります。そのため、すぐに活躍してくれる経験者を優遇しがちです。
新卒採用においてもその認識が強く、一人前になるまでプロジェクトにアサインできないデメリットがあります。採用しても、自社がどれだけのコストを支払えるのかを常に念頭に置いておく必要があります。
ブラックという認識が強い
ITエンジニアは、過去の働き方からブラックというイメージが根強く残っています。近年は技術の発達によって解消されつつあるものの、イメージを完全に払拭するのにはまだまだ時間がかかります。
代表的なのが休みです。土日が休みでないだけで、デメリットに感じる学生がいるほど重要なポイントとなっています。
- クラウド化によって終電までの勤務はない
- 夜は海外に業務委託しているため、夜中に働くことはない
- 平日休みのメリット
このように、現在のITエンジニアならではのメリットを強調し、イメージを払拭していきましょう。
就職活動のスケジュールが違う
ITエンジニアを含め、理系学生は就活スケジュールが文系と違います。同じ採用スケジュールで動いていると、なかなか採用できません。
『TECH OFFER』が独自に行ったアンケートによると、夏から本格的に就活を開始する学生が多い中、理系学生は学部3年または修士1年のうちに志望業界を決めています。
志望する業界をいち早く見つけ、それに向けて活動をする特徴があるのがわかります。採用側は、進むべき道を決めた学生を、どう口説き落とすかが課題です。そのため、難しいと感じてしまいます。
新卒のITエンジニアの採用に成功した事例3選
多くの企業が新卒のITエンジニアの採用で苦戦する中、成功している企業もあります。ここからは、新卒のITエンジニア採用で成功した事例を紹介します。ぜひ参考にしてください。
株式会社シノプス
株式会社シノプスは、在庫の問題をITで解消している企業です。在庫の適切な管理はもちろん、フードロスと言ったSDGsに関する取り組みにも積極的に参加しています。
そんな株式会社シノプスが課題としていたのは、理系学生との出会いでした。全社員エンジニアの素養を持つ人材にしたいという希望を掲げていたものの、採用担当者が限られていたためにリソースを割けなかったのです。
そこで学生へ直接アプローチできるダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入。自動オファー機能を使って採用活動を開始しました。「フードロス」「IT」といったキーワードを設定することで、マッチ度の高い学生と出会うことに成功。結果、これまで出会えなかった学生の採用に至っています。
株式会社柊ソフト開発
株式会社柊ソフト開発は、通信・画像・映像の分野で大手家電メーカーなどにソフトウェアを開発・提供しているメーカーです。
ITエンジニアからも強い関心を持たれていそうなイメージのある株式会社柊ソフト開発が課題としていたのが、採用目標人数の充足。ナビサイトを使って応募者の中から自社に合う人材を見つけていましたが、予定していた人数に足りない状況が続いていました。更に、応募者数も年々減少し、採用後のミスマッチも多くありました。
そこでダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入します。自社が持てる人材へ直接アプローチを開始しました。設定したキーワードにマッチした学生へアプローチを送ることで、マッチ度の高い学生と出会えるように。結果、欲しい人材の採用に成功し、作業効率化も実現しています。
参考記事:「今までアプローチすることが出来なかった優秀な理系学生の採用に繋がり、効果を実感」
株式会社アビスト
株式会社アビストは、自動車向け企業部品設計開発アウトソーシングが主力の企業です。2019年からはAI・AR技術を用いるAIソリューション事業本部を立ち上げています。事業立ち上げに伴い、ITエンジニアの採用を検討していました。
そこで理系採用に特化したダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入します。AI系のマニアックなキーワードまで網羅されていることから、自社のニーズに合った学生と出会えるように。1回目の面談から、研究内容や技術的な話など深い部分まで話せたことで、採用に成功しています。
参考記事:「マッチ度の高い学生に対し濃度の高い面接を実施することで1期目より効果を実感」
新卒でITエンジニアを採用する際に知っておきたいスケジュール
新卒でITエンジニアを採用するなら、まず彼らがどのようなスケジュールで動いているのかを知っておく必要があります。特に以下の2つは重要です。
- 7割以上が7月末時点で本格的に就活を始めている
- 具体的に動き始めている割合が高い
7割以上が7月末時点で本格的に就活を始めている
『TECH OFFER』が実施した24年卒の理系学生を対象にしたアンケートによると、2022年の7月末時点で7割以上の学生が本格的に就活を始めていました。
まだ就活を始めていない学生に関しても、多くが8月には開始予定と回答しています。時期的に見て、夏期インターンシップに向けて本格的に動いていると考えられます。
ITエンジニアを新卒で採用するなら、7月末~8月頃を目処に就活が始まると認識しておきましょう。
具体的に動き始めている割合が高い
理系学生とITエンジニア志望の学生の動きを比較すると、ITエンジニアの方が具体的な行動が早い傾向にあります。
就活サービスサイトへの登録は両者ともに8割と同じですが、以下の項目で軒並み高くなります。
- インターンシップへの参加(申し込み含む)
- 業界研究や自己分析
- インターンシップ先の検索
- 早期選考をしている企業の検索
これらの動きの速さは、内定にも現れています。理系学生全体で見ても内定の取得率がトップであり、修士課程も同様の結果です。
ITエンジニアの採用を考えている企業は、学生に合わせた迅速な採用活動を求められます。
新卒でITエンジニアの採用を成功させるための5つのポイント
新卒でITエンジニア採用を成功させるためには、意識しておきたいポイントがあります。ITエンジニアは、魅力・企業情報・素質をどう発信するかが重要です。
そのためにも、以下の5つは意識しましょう。
- エンジニアの魅力を発信する
- 企業の情報を発信する
- 学生を見極める
- 教育・育成の環境を整える
- 企業と学生のギャップに気をつける
エンジニアの魅力を発信する
ITエンジニアは、ブラックというイメージが根強く残っています。まずはエンジニアの魅力を発信し、イメージを払拭しましょう。
昔ながらのイメージを持っている学生には、現在の働き方を伝えると良い印象を持ってもらいやすくなります。給料面が水準以上なら、より魅力を感じてくれます。
ITエンジニアは、自分の開発した商品やシステムによって世の中を支えていく仕事です。魅力を一旦洗い出すことで、学生ひとりひとりに合ったアプローチが可能となります。
企業の情報を発信する
学生は自分が働く企業がどんな企業なのかを、よく見ています。企業の情報を発信していくことも大切です。
- 仕事の内容
- 職種
- 稼働時間
- 休日
- 福利厚生
- 身につけられるスキル
- キャリアパス
他にも様々な情報を見ています。企業はそうした情報を発信していくことで、学生が働きたいと思えるブランディングをします。
ブラックというイメージがあるからこそ、クリーンな情報を発信しましょう。特にエンジニアは、スキルを磨けば磨くほど報酬が高くなっていく世界です。キャリアプランは、多くの学生が考えています。
企業の情報発信としては、採用サイトがおすすめです。以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
採用サイトのコンテンツとは? | 魅力的なコンテンツを作るポイントを紹介
学生を見極める
新卒はポテンシャル採用です。今後活躍してくれるかどうか、学生を見極めることも重要なポイントとなります。
選考時にITエンジニアとして適性があるのかどうか、採用担当者が見極めなければなりません。
- 性格
- 経験
- スキル
こうした情報を元に、その学生にどれだけ伸びしろがあるのかを見極めます。採用後は育成するコストもかかるため重要です。先を見据えて、技術力の向上まで期待できるかで判断しましょう。
採用後のスキル向上として内定者研修を行う方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
内定者研修の目的とは? | 実施の手順とスケジュールも解説
教育・育成の環境を整える
ITエンジニアとしての教育・育成の環境を整えることも大切です。
ITエンジニアは理系と考えられがちですが、新卒採用の場合は文系からエンジニアへと進む学生も多くいます。文系で学んでいてもITエンジニアとしての素質を持っている学生も多いため、文系だからといって切り捨てないようにしましょう。
育成の際に必要なのが、環境です。自社でエンジニアを育成できるようにしておかなければいけません。新卒のITエンジニアは、即戦力にならないことがほとんどです。
中長期的な目線で、育てていく必要があります。学生にとっても育成環境のあるなしは重要なポイントなので、アピールできる魅力となります。
企業と学生のギャップに気をつける
ITエンジニアを採用する場合、企業と学生の間にあるギャップにも気をつける必要があります。以下によってギャップが発生します。
- 学生:大学での学びや研究を活かしたい
- 企業:文理不問でゼロから学べる。研修が充実しているので安心
学生は大学で学んできたものを活かしたいのにも関わらず、企業側が想定していない状態です。選考では、ITエンジニアとして知識・技術を身につけた学生へ決め打ちをする形でアピールする必要があります。
新卒でITエンジニアを採用するなら企業選びの変化も重要
ITエンジニアを採用する際、気をつけたいのが企業選びの変化です。時期に合わせて臨機応変にアピールする必要があります。
特に以下の2点は認識しておきましょう。
- 企業選びの軸が時期によって変化する
- 企業選びの変化は大学が影響している
企業選びの軸が時期によって変化する
ITエンジニアを志望する学生が企業選びで大切する軸は、常に一定ではありません。『TECH OFFER』が行ったアンケートによると、就活初期の1〜3位は以下の回答です。
- 給料・待遇
- 福利厚生
- 企業の知名度、安定
生活に直結する部分を重視している点が見て取れます。ですが、就活後期になると以下のように回答が変化します。
- 社風・雰囲気が合うか
- 給料・待遇
- 仕事のやりがい
福利厚生よりも、社風や雰囲気、仕事のやりがいなど精神的な部分が重視されるようになるのです。そのため、就活初期と後期で採用者側はアプローチ方法を変える必要があります。
同じアピールポイントを使うのではなく、ITエンジニアを志望する学生が欲しい情報を適格に発信しましょう。
企業選びの変化は大学が影響している
企業選びの変化に大きな影響を与えているのが、大学で所属・選考している研究室です。特に先輩や大学時代の体験が大きく、『TECH OFFER』のアンケートでは75%以上が仕事選びに影響していると回答するほど。
ITエンジニアを目指す学生の新卒採用を考えている企業にとって、重要なポイントです。企業にとって、大学や研究室と良い関係性を結んでいるかどうかが、後々になって大きな効果を発揮します。
中長期的な視点で関係性を構築することで、新卒でITエンジニアを採用しやすくなる効果があります。新卒採用個人の判断だけでなく、大学や研究室の影響についても考慮しましょう。
新卒でITエンジニアを採用するおすすめの方法
新卒でITエンジニアを採用するには、他の職種と同じようにしていては思うように集まりません。以下の2つを駆使することで、より効率的に母集団形成が可能です。
- 理系採用に強い採用サービスを使う
- ダイレクトリクルーティングを使う
理系学生に強い採用サービスを使う
ナビサイトの中でも、総合的に求人を取り扱っているサイトではなく、理系採用に特化したサービスを使う方法がおすすめです。特化型サービスとも呼ばれ、理系学生が多く登録しています。総合型の採用サイトと比べて、求人が埋もれにくい特徴があります。
- IT
- 金融
- コンサル
- プログラマー
- エンジニア
ジャンルごとに特化しているため、自社が欲しい職種のナビサイトを利用することで、採用を実現する形です。
ダイレクトリクルーティングを使う
ダイレクトリクルーティングを使う方法もおすすめです。企業から学生へ直接アプローチする採用方法で、攻めの採用とも呼ばれています。企業の規模・知名度に関係なく学生へオファーを送れるため、ナビサイトのように求人に埋もれる心配がありません。採用工数がかかるデメリットはあるものの、確度の高い採用も可能です。導入するメリットは大きいと言えます。
中でも理系採用に特化した『TECH OFFER』なら、研究内容や研究詳細、キーワードに至るまで学生の属性を細かく設定できます。自動オファー機能を使えば業務効率化も可能なので、ITエンジニアの採用ならぜひ採用したいツールです。
新卒でITエンジニアを採用するならダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』
ITエンジニアは、人材不足が叫ばれて久しい職種です。経済産業省のデータからも、今後も人材不足が改善される見込みは薄いとされています。そのため、ITエンジニアが欲しい企業間で、人材の取り合いとなっています。
採用時にはITエンジニアの魅力とともに、自社のアピールポイントも一緒に発信することが大切です。その際に活用したいのが、ダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』。理系採用に特化しており、ITエンジニアの採用も得意です。
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