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はじめて新卒採用を担当することになったものの、「何から始めたらいいのかわからない」「どのようにすれば採用が成功するの?」といった方は多くいます。
時代の変化が激しい昨今、従来通りのやり方では思うように採用できず、プロセスの抜本的な変更を迫られているといったケースも良く見られます。これまでの採用スケジュールに則った方法では、優秀な新卒を採用できなくなりつつあるのです。
本記事を読めば、新卒採用で意識しておきたいポイントやノウハウに加え、どのような求人ならば新卒に刺さるかといったことがわかります。
本記事では、初めて採用担当になった方へ向けて、何を意識すればいいのかというノウハウをわかりやすく解説しています。ぜひ新卒採用に役立ててくださいね。
新卒採用の採用スケジュール
新卒採用をするにあたって、採用スケジュールを知っておくことは非常に重要です。採用スケジュールは定期的に変更されるため、動向を把握しておきましょう。
本項目は以下にわけて解説します。
- 2023年以降の経団連の方針
- 企業側のスケジュール
- 学生側のスケジュール
それぞれ詳しく見てみましょう。
2023年以降の経団連の方針
大前提として、2023年卒の学生までは採用スケジュールは現状のままです。そのため従来通りの動きで問題ありません。
新卒採用や就職活動のスケジュールを制定しているのが経団連なのもあって、過去には就活ルール撤廃の動きも見られました。政府主導となってからも定期的に「採用選考に関する指針」を提示しています。
2022年6月現在では、政府が毎年関係省庁連絡会議を開始してスケジュールを調整・発表しています。
2023年度卒業・修了予定者などの採用活動日程
広報活動開始 | 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降 |
採用選考活動開始 | 卒業・修了年度の6月1日以降 |
正式な内定日 | 卒業・修了年度の10月1日以降 |
企業側のスケジュール
新卒採用が一定のスケジュールで動いている状態は変わりません。企業側として注目したいのが、インターンシップなどを活用して広報活動をしている点です。
学生が就活として動き始める前から多くの学生と企業が接触する動きが多く見られます。特に大学3年生の6月から活動を開始している企業が増えています。
学生側のスケジュール
学生のスケジュールは、大学3年生の6月頃からインターンシップなどに参加し、企業の情報を集めたり複数の企業を受験したりすることが当たり前です。
そのため夏期休暇や秋冬に行われているインターンシップが人気を集めています。
学生の動きは年々早期化しており、2023年卒では6月1日の選考解禁までに内定を1社以上持っている学生が73%もいるほどです。
スピード重視が今の学生のトレンドとなっています。
新卒採用の採用ステップ
新卒採用には大きくわけて3つのフローがあります。
- 採用準備をする
- 母集団形成を行う
- 選考する
それぞれ具体的に解説します。
Step1.採用準備をする
新卒採用のための採用準備を行います。主に準備するのは、以下の項目の設定です。
- 採用したい人物像を決める
- 採用の戦略を練る
- 採用スケジュールを作成する
- 内定者へのフォロー体制を作る
企業によって採用方法は様々ですが、基本的な準備は上記4つになります。特に採用したい人物像は採用のアプローチにも関わってくるので、非常に重要です。
Step2.母集団形成を行う
採用準備ができたら、次は母集団形成を行います。新卒採用においての母集団形成とは、自社の求人に興味や関心を持っている学生を集めることです。
この際に注意したいのが、たくさんの学生を集めるのではなく、自社の求める人物像と採用ターゲットがマッチしているかという点になります。
ただ母集団が少なすぎると選択肢が少なくなるので、見極め方法を明確にする必要があるでしょう。
母集団形成については、下記記事でも詳しく解説しています。こちらの記事も合わせてご覧ください。
新卒採用の母集団形成とは?成功させるポイントやおすすめ手法を解説
Step3.選考する
最後に選考します。選考とは、応募者を面接して内定を決定するまでではなく、内定後のフォローや入社後のフォローアップまで含まれます。
特に新卒の場合、数社から内定をもらい自分が希望する会社を選ぶことが多い傾向にあります。そのため内定後のフォローアップで自社に魅力を感じてもらい、辞退されることなく入社まで進むのが重要です。
きめ細やかなフォローを心がけましょう。
新卒採用のノウハウ1.採用準備をする
ここからは新卒採用のノウハウを解説します。まずは一番重要とも言える採用準備からです。
準備が大切なのは採用においても同じです。特に以下の点は新卒採用の前に必ず決めておきましょう。
- 評価項目を設計する
- 採用の予算確保
- 採用方法を決める
- 採用スケジュールを決める
上記に合わせて、採用準備を上手く活用した事例も紹介します。
評価項目を設計する
評価項目を設計します。なぜなら採用ではスキルだけではなく人物像評価なども重要なポイントだからです。
その際、評価項目をできるだけ細かく設計することをオススメします。数値化までしておけば誰が見てもわかりやすくなります。
求める人物像を企業内で共有していくことで内定後のミスマッチを防げるでしょう。
採用の予算確保
採用には予算が必要なため、必要な予算を確保します。
予算立てのためには、最初にゴールを決めておくと良いでしょう。目標人数や採用期間、活動内容を逆算して考えられるのでオススメです。
一般的には「前年度の1人あたりの採用単価(全体でかかった予算÷採用人数)を割り出し、当年度の採用人数にかけあわせる」方法が取られています。
採用方法を決める
採用の予算を確保できたら、予算に合わせて採用方法を決めます。採用方法は様々なものがありますが、以下の5つが代表格です。
- ナビサイト
- インターンシップ
- リクルーター
- ダイレクトリクルーティング
- リファラル
それぞれメリット・デメリットがあるため、自社にあったものを選びましょう。
採用スケジュールを決める
採用方法を決めたら、次は採用に合わせてスケジュールを決めます。ポイントは、採用方法ごとにスケジュールをある程度決めておくこと。特に細かくステップごとにわけておくと、後で把握しやすいのでオススメです。
つい自社都合でスケジュールを決めてしまいがちですが、学生のスケジュールにも気を配ることを忘れてはいけません。近年ではオンライン面接などもあるため、時と場所を選ばない方法を積極的に取り入れるとスケジュール調整しやすくなります。
採用方法を広げて成功した事例:凸版印刷株式会社
凸版印刷会社は、社会人であれば認知度の高い企業ではありますが、学生に対してはあまり認知度が高いといえない企業です。そのため、何をしているのか伝わりにくいという課題を抱えていました。
凸版印刷株式会社は認知度向上ではなく、自社の魅力を伝えることに重きを置き、採用方法をスカウト型(ダイレクトリクルーティング)に広げ、『TECH OFFER』を利用して学生へ直接アプローチする手法をとりました。
結果、限られたリソースで効率良く自社の求める人材を採用することに成功しています。
引用元:TECH OFFER「凸版印刷株式会社インタビュー記事」
新卒採用のノウハウ2.母集団を形成する
採用準備が整ったら、次は母集団を形成します。母集団とは、自社が欲しい人材が集まった集団のことです。数だけを集めても意味がない点は意識しておきましょう。
母集団を形成する方法としては、以下の4つがメジャーな方法です。
- 就職サイトを活用する
- 合同説明会へ出展する
- 大学と積極的に接点を作る
- 自社サイトやSNSを活用する
それぞれどのような方法なのか具体的に解説します。最後に母集団を形成した成功例も紹介するので参考にしてください。
就職サイトを活用する
母集団形成で最もメジャーな方法が、就職サイトを利用することです。マイナビやリクナビなど、ほとんどの学生が利用しているため、比較的多くの学生にアプローチできます。
求人を見た学生のエントリーをきっかけにコンタクトを取り続け、採用へと繋げることも可能です。採用方法として定番のためノウハウが蓄積されているのも良いポイントでしょう。
一方で安くない掲載料がかかるうえに、定型的な募集文しか掲載できないデメリットがあります。
合同説明会へ出展する
合同説明会へ出展し、学生と直接コンタクトを取る方法も母集団形成の方法の1つです。様々な学生と会えるため、母集団を作りやすいというメリットがあります。
また学生と直接話せることもあって、自社が実施しているインターンシップへ誘導しやすいのもポイントです。
大学と積極的に接点を作る
大学に直接出向いて、学生や大学そのものと積極的に接点を作るのも良い方法です。大学内でセミナーやワークショップを開催すると、興味のある学生が来てくれるため直接アプローチできる可能性が高くなります。
特に交通費をかけずに企業を知れるのは学生にとって非常に嬉しいポイントでしょう。
また、就活へ時間を割けない理系学生にも有効なアプローチ方法です。
定期的に開催し大学やゼミなどと連携を取れるようになれば、学生を推薦・紹介してもらえるので、中長期的な視点で行うと効果を発揮します。
自社サイトやSNSを活用する
自社サイトやSNSを活用するのも母集団形成の良い方法です。就活サイトは膨大な数の学生がいる反面、求人の定型があるため自社の求める人材を細かく記載できません。
自社サイトやSNSなら自由なので、求人サイトと合わせて自社サイトでも募集することをオススメします。
FacebookやTwitter、Instagramなどを使ってアプローチし、身近に感じてもらう作戦も有効でしょう。
採用方法を広げて成功した事例:株式会社構造計画研究所
株式会社構造計画研究所は、年々減少する就職サイトからの流入に、新たな採用チャネルを早急に求めていました。従来のナビサイト経由の方法では新卒学生とのマッチ率も高くないことから、採用方法を広げることを選択。
そこで選んだのがオファー型の採用です。ちょうどコロナ禍によって就活イベントが少なくなっていたこともあり、予算をオファー型採用へと回せたことも成功へと繋がりました。
マッチングセミナーを通じて入社後のミスマッチを防ぐような体制を取ったことから、課題だった新卒採用を解決した良い事例です。
引用元:TECH OFFER「株式会社構造計画研究所インタビュー記事」
新卒採用のノウハウ3.選考する時のポイント
新卒採用で特に意識したいのが、相手が学生だという点です。アルバイト以外の社会人として働いてきた経験がある学生は非常に少ないため、以下のポイントを意識しましょう。
- 求める人材要件を満たしているか
- 個人の資質を見極める
- 面接官で注意事項を周知徹底する
以上3つがどのようなものか解説します。成功事例も紹介しますので参考にしてみてください。
求める人材要件を満たしているか
応募してきた学生が、自社の求める人物要件を満たしているのかは、選考の際に重要なポイントです。客観的な判断のため、求める人材要件をあらかじめ設定しておくことで、面接担当者の主観的な要素を極力排除できます。
特に新卒は職務経験の無い場合がほとんどのため、新卒採用ではどうしてもポテンシャルで見極める場面が多くなります。
個人の資質を見極める
個人の資質を見極めるのも、選考する際に重要なポイントです。対象の学生が受動的なのか能動的なのかによって、活躍できる部署が変わります。
基本的な方法としては、プライベートや学生生活などの経験を語ってもらい、適性や資質をつかんでいきます。
面接によって、将来的に活躍して欲しいと期待する部分と自社の人物像がマッチしているかを見極めることが重要です。
面接官に注意事項を周知徹底する
複数の面接官で選考をしている場合、注意事項を周知徹底することも重要なポイントです。質問によって評価基準がブレるといった状況を防げます。
その際、面接の雰囲気作りやタブーな質問を面接官同士で共有しておくと、内定辞退の防止にも繋がります。
また面接時に無駄な会話を排除できるため、効率的な面接が可能です。複数の面接官で選考する際は、注意事項の周知徹底が重要です。
採用方法を広げて成功した事例:フクシマガリレイ株式会社
フクシマガリレイ株式会社は、新卒採用に置いて母集団形成と内定辞退率の上昇の課題を抱えていました。
就職活動が早期化していたこともあって、これまでと同様の手法・スケジュールでは学生がおらず、大学でセミナーを行っても学生参加者がいないといった状況でした。
そんな折に学生へ直接質問したところ、4人中3人がスカウト型の新卒採用しか使っていないと聞き、就活の変化に合わせてオファー型の『TECH OFFER』へ切り替えた経緯があります。
結果として内定後のミスマッチが減り、内定辞退率を下げることに成功しています。
新卒採用で注意すべきこと
新卒採用は中途採用とは違った部分で注意しなければならない点がいくつかあります。特に相手は学生なので、それに合わせたケアが重要です。
以下の3点は常に意識しておきましょう。
- 内定者と企業の信頼関係を構築する
- 内定者への情報提供を行う
- 内定者に負担をかけない
それぞれどういうことか具体的に解説します。
内定者との信頼関係を構築する
内定者と企業の信頼関係を構築するようにしましょう。学生は内定したとしても「本当にこの会社で良かったのだろうか?」と不安になるためです。
卒業後も無事に入社してもらうためには、内定連絡後に放置するのでは無く、定期的に連絡を取って信頼関係を構築することが重要です。
自社社員との交流やセミナー、インターンシップを通じて内定者との信頼関係を構築しましょう。
内定者への情報提供を行う
内定者への情報共有をなるべく行うことも大切です。そうすることで入社後の不安を防げます。
コロナ禍ではZoomなどを使ったオンライン面談を積極的に取り入れている企業が多くあります。時と場所を選ばずに内定者と繋がれる制度を整備しておくと良いでしょう。
内定者全員に対して画一的に行うのではなく、1人1人に沿った情報を提供することも重要です。
内定者に負担をかけない
内定者に負担をかけないのも重要です。信頼関係の構築は非常に重要ですが、企業だけが前のめりになると学生側がひいてしまい、内定辞退に繋がります。
内定者は学生なので、大学の講義や生活を中心に、考慮しながらインターンシップや研修を実施していきましょう。
新卒採用のノウハウなら『TECH OFFER』
新卒採用は中途採用とは違ったノウハウが必要となり、学生に寄り添った採用方法が求められています。
近年はコロナ禍もあり合同説明会のような密な状態は避けられ、Zoomなどを使ったオンラインでの企業説明・面接も増えています。これまでの就活方法とは変わりつつあることを意識して、新卒採用に臨みましょう。
早期内定を獲得している学生は、リファラル採用やオファー型採用も活用しています。
中でも『TECH OFFER』は長年に渡るノウハウと蓄積から、40,000の研究室/教員情報と1,000,000の技術キーワードが登録されているオファー型の採用グサービスです。独自のマッチングシステムを採用し、採用業務にかかる工数を削減することで、多くの企業で導入されています。
『TECH OFFER』ではサービスの内容をまとめた資料を、無料でダウンロードできます。下記ボタンから資料ダウンロードができますので、興味のある方はぜひ一度ご覧ください。