Contents
「せっかく採用した新卒社員が早期退職してしまう」「新卒社員が早期退職する理由を知りたい」
そのように考えている採用担当者は多くいます。この記事では新卒社員が早期退職する理由について解説しています。
新卒社員の早期退職を防ぐには、採用時のミスマッチを防ぐことが必要不可欠です。そのためにも早期退職の理由と、予防するポイントを理解して適切に行動しましょう。
新卒社員が早期退職する理由
新卒社員が早期退職するのには理由があります。個人によって理由は様々ですが、大きなものとしては以下の5つが挙げられます。
- 仕事内容のギャップ
- 人間関係の悪さ
- 長時間労働・休日の不備
- 給与面で不満がある
- ノルマや責任が重すぎる
もちろんこれだけではありませんが、退職理由のほとんどを占めている理由なので、まずはこの点を理解しておくことが大切です。
仕事内容のギャップ
新卒が早期退職する理由の1つに、仕事内容のギャップがあります。入社後に感じるギャップの代表格です。主に入社前に抱いていた理想と現実の違いによって起こります。
このギャップが大きければ大きいほど、退職に繋がりやすい点が特徴です。ギャップには様々なものがありますが、代表的なのは以下の3つでしょう。
- 面接時に聞いていた仕事内容と違う
- 想像していた仕事内容と違う
- 希望していた部署・所属と違う
共通している点は、採用時の意思疎通です。企業と求職者の希望をすり合わせることで防げます。
人間関係の悪さ
新卒が早期退職する理由として大きなウェイトを占めるのが、人間関係の悪さです。新卒以外の退職でも転職理由の上位に食い込んでいます。
特に新卒の場合、入社してすぐは質問したくとも周りが忙しいと質問できないなんてことも。他にも以下の原因が挙げられます。
- セクハラやパワハラなどのハラスメント
- 上司とそりが合わない
- 同期と馴染めない
早期退職はこうした場合に起こります。人間関係は実際に入社してみないとわからない部分もあるため、対応するにも難しいのが現状です。インターンシップに参加してもらうなど、入社前に社内の空気を体感してもらうことで、ある程度は防げます。
長時間労働・休日の不備
早期退職の理由として、長時間労働・休日の不備もあります。近年では労働への価値観の変化もあり、重視している層が増えている部分です。中でも問題視されているのは、以下になります
- 長時間労働による体調不良
- 残業代の未払い
- 休みが自由に取得できない
これらは大きな不満へと繋がります。特に面接時において残業が無いと説明していた場合は注意してください。現実とのギャップによって早期退職となる可能性が高くなります。
労働時間の長時間化や残業に関しては、上司のマネジメント力に問題がある場合も考えられます。原因が何なのかを突き止めて対処する必要があるでしょう。
給与面で不満がある
給与面で不満がある場合も早期退職に繋がる可能性があります。給与に関しては採用面接でしっかり説明していてもギャップが起こるため、防ぐことが難しい部分となっています。中でも起こる要因としては、以下のケースが代表的です。
- 業務量に比較して給与が低い
- 同年代の給与と比較して低い
この他、提示していた条件と実際の支給が異なっていた場合にも起こります。特に新卒の場合、税金を含めて給与面の説明をしっかりしておくと良いでしょう。納得できれば、早期退職を防ぐことも可能です。
ノルマや責任が重すぎる
新卒採用後すぐにノルマや責任を任せられた結果、重すぎると感じて早期退職するケースもあります。新卒はこれから仕事を覚えていく段階です。その最中に不相応なノルマや責任を持たせることで、退職へと繋がります。
新卒には、中途採用ではないと認識した上で仕事を振らなければなりません。採用担当者ではどうにもならない部分になるため、社員に共有する必要があります。これから成長する戦力として、数年単位のスパンで育成していくことで防ぐことが可能です。
新卒社員の早期退職を予防できるダイレクトリクルーティングの事例2選
新卒社員の早期退職を予防できる方法として、ダイレクトリクルーティングがあります。攻めの手法とも呼ばれ、求職者と1対1で向き合うことでしっかりした関係性を作っていく採用方法です。
ここからはダイレクトリクルーティングを実際に導入して早期退職を予防できた事例を紹介します。
四国化成工業株式会社
四国化成工業株式会社は、1947年から化学と建材の2分野で世界トップシェアを誇る企業です。そんな四国化成工業株式会社が抱えていたのは、内定辞退率が高いという課題。四国に軸足を置いている企業ということもあって、採用もUIターンの学生が中心でした。
さらにコロナ禍によって採用活動が変化していく中、自社にマッチする人材をどう確保していくかも求められていたのです。
そこでダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』を導入。自動オファー機能を使って、自社が求める人材へ直接アプローチを開始します。
その際に利用したのがインターンシップです。『TECH OFFER』で連絡を取った学生へインターンシップを打診したところ、ほぼ全員が参加。採用に直結できるインターンシップとなっています。結果、企業・求職者ともに人と向き合う時間が作れ、採用に成功しています。
参考記事:「1年目で効果実感!効率的な自動オファーにより学生との向き合いに注力。」
レーザーテック株式会社
レーザーテック株式会社は、光応用技術を核に事業を展開する企業です。採用において、学生1人1人の志向性やキャリア感と向き合うコミュニケーションをどうするかが課題でした。
これまでは、ナビ媒体と採用イベントをメインで利用し、規模の大きさに関係なく学生1人1人とコミュニケーションを取ることを重視していました。コミュニケーションに力を入れていたこともあって、採用後の辞退も少ない状態が続いていたのです。
そこで、より質の高い学生と出会うため、ダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』の導入に至ります。自社が求める、本当に出会いたい学生へのコンタクトを開始しました。
オファーを送る時点で学生の専門性と自社がマッチしていることも多くあり、採用の段階でマッチ度から内定へと至ったことも。結果、単なるマッチだけでなく学生の能力もより見えるようになり、確度の高い採用に成功しています。
参考記事:「自社への志望度が高く、かつターゲット層の学生とのマッチングを実現」
新卒社員が3年以内に早期退職する確率は3割
採用活動に力を入れて雇ったからこそ、新卒社員には長く働いて欲しいもの。ですが、新卒社員が3年以内に早期退職する確率は3割にも上ります。
ここからは、以下の2点に注目し早期退職の現状について解説します。
- 早期退職割合は約30年大きく変化していない
- 早期退職の割合はサービス業が多い
早期退職割合は約30年大きく変化していない
早期退職の割合は、実は約30年間に渡ってほとんど変化していません。毎年若干の変動はあるものの、概ね3割を推移しています。厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」でも変わっていないことがうかがい知れます。
令和2年度における新規高卒・新規大卒の確率は以下の通りです。
- 新規高卒:36.9%
- 新規大卒:31.2%
これらの数値は大幅に変化することはありません。そのため、どれだけ早期退職の対策を取っても、一定数の退職者が出てしまうと認識しておきましょう。
早期退職の割合はサービス業が多い
早期退職者の割合は業種によって大きく異なります。厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況を公表します」では、サービス業が非常に多い結果となっています。
業種 | 早期退職率 |
宿泊業・飲食サービス業 | 51.5% |
生活関連サービス業・娯楽業 | 46.5% |
教育・学習支援業 | 45.6% |
医療・福祉 | 36.6% |
小売業 | 37.4% |
これらの数値は、高卒・大卒ともに順位がほとんど同じです。早期退職率の高い業種が偏ってしまっている点は否めません。そのためどのように早期退職を防ぐかが、大きな課題となっています。
新卒社員の早期退職を防ぐポイント
新卒社員の早期退職を防ぐには、いくつか抑えておきたいポイントがあります。先述した早期退職の理由に対応していくことで、ある程度防ぐことは可能です。中でも以下のポイントは意識してください。
- 同期社員との絆を深める
- 上司の育成意識やコミュニケーション能力を向上させる
- メンタルヘルスケアを実施する
- 入社後のミスマッチを防ぐ
同期社員との絆を深める
新卒社員を複数人採用している場合は、同期社員との絆を深めるようにしましょう。同期がお互いを理解して励まし合ったり助け合ったりすることで、仕事へのモチベーションが高まります。困ったときにいつでも助けられる環境作りをすることが大切です。
同時に着目したい点が、新卒社員だからこそ見える新しい課題。長く働いている管理職では見えない部分も、新卒社員なら見えることがあります。そうして見えてきた課題や問題点を同期社員で解決できれば、早期退職を防ぐ布石にもなります。
同期で支え合える関係性を構築できる環境を作りましょう。
上司の育成意識やコミュニケーション能力を向上させる
近年は上司ガチャという言葉が生まれるほど、新卒社員は上司を見ています。それほど上司との関係性は新卒社員にとって大きな影響を及ぼします。特に上司が部下のマネジメントや育成ができないと、早期退職へと繋がりかねません。
- 上司と面談
- 部下と面談
- 上司を360度評価する
これらの方法を用いて、新卒社員への上司の言動に問題・課題がないかをチェックしましょう。管理職研修やワークショップも適宜実施し、改善していくことで早期退職を防げます。
メンタルヘルスケアを実施する
新卒社員が抱える不安を解消するのも重要なポイントです。
仕事や不安で知らないうちにストレスを抱え込み、精神に不調を来す可能性もあります。
- 個人面談
- 意識調査
- カウンセリング
- キャリアコンサルタントに相談
- 研修
以上の方法を用いて、新卒社員のメンタルをケアしていくことが大切です。長すぎる労働時間や休日出勤などは体調悪化の原因ともなるため、労働環境を見直すことも視野に入れてください。
入社後のミスマッチを防ぐ
新卒社員が退社する理由でも大きなものとなっているミスマッチを防ぐことも大切です。特に以下の原因を念頭に置く必要があります。
- 仕事条件
- 仕事内容
- 配属先
- 職種
- 社内の空気
- 給与
- ワークライフバランス
これらは全て採用時に条件共有の不足が原因で起こります。聞いていた話が違うと感じてしまうパターンです。予防するためには、採用選考時の条件共有が重要となります。
新卒社員が仕事内容をしっかりイメージできるように、具体的な仕事内容を知らせておきましょう。インターンシップで事前に体験してもらうのもおすすめです。企業の条件としっかりすり合わせることで、ミスマッチによる早期退職を防げます。
新卒社員の早期退職を防ぐならダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』
新卒写真の早期退職には理由があります。その多くが、採用時の説明不足に起因します。ミスマッチによる早期退職は事前の説明で回避できる可能性が高いため、しっかり時間を作って採用者と向きあいましょう。
早期退職は毎年約3割ほど発生します。防ぎようのない部分もあるため、自社で取り組める方法を用いて予防していきましょう。特にミスマッチは時間を作ることで防げる理由の1つです。
理系採用に強いダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』なら、学生1人1人と向き合って採用ができます。自社にマッチした人材にアピールできることはもちろん、時間をかけて向き合えるので入社後のミスマッチを防げます。早期退職を防ぎたいなら、ぜひ1度お気軽にご相談ください。