25卒の就活生は安定志向|調査結果をもとに安定志向の特徴を解説

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25卒の就活生は安定志向|調査結果をもとに安定志向の特徴を解説

マイナビが実施した「2025年卒大学生就職意識調査」では、25卒の就活生が安定志向であることが明らかになりました

皆さんの中には「うちは中小企業だから不利だ」と思った方がいらっしゃるかもしれませんが、そうとも限りません。最近の就活生が求める「安定」には、単に企業規模が大きいというだけでなく、自分らしく、安心して働ける環境という意味も含まれているのが特徴です。

本記事では、25卒の就活意識や安定志向になる理由、安定志向の就活生の特徴について詳しく解説します。「最近の就活生が、何を考えているのか知りたい」という方も、ぜひ参考にしてください。

就活における安定志向とは

就活における安定志向について解説

そもそも就活における安定志向とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。以下で、言葉の定義や対義語について解説します。

「企業の安定」と「自分の安定」の2つがある

安定志向の「安定」には、大きく分けて「企業の安定」と「自分の安定」の2つの意味があります。

1つめの「企業の安定」は、いわゆる大企業のことを指します。具体的には、倒産の心配が少ない、資本金額や従業員規模が大きい、知名度が高い、給与水準が高いなどが特徴です。

これとは別に、近年重視されるようになっているのが、2つめの「自分の安定」です。残業が少ないこと、ノルマや責任が少ないこと、転勤が少ないことなどが特徴の企業で、安心して働きたいと考える学生が増えています。

「企業の安定」と「自分の安定」は必ずしもイコールではありません。大企業でも、残業や転勤が多く、常に大きなプレッシャーと隣り合わせの仕事もあるためです。見方を変えると、知名度が高くない中小企業でも「自分の安定」をアピールできれば、安定志向の学生を集められるということです。

対義語は「上昇志向」

就活における「安定志向」の対義語は「上昇志向」です。

上昇志向の学生は、「より良い成績を出したい」「出世したい」「稼ぎたい」といった意欲が高いのが特徴です。また、新しい物事にも積極的にチャレンジしたり、多少のリスクやプレッシャーは受け入れたりできる傾向があります。

「安定志向」と「上昇志向」は、どちらが優れているというものではなく、あくまで性格や考え方の特性です。そのため、採用活動においては学生の特性を見極めながら、バランスをとることも欠かせません。

例えば、自社がチャレンジングな社風だからといって、「上昇志向」の人ばかり採用すると、過剰な競争が生まれたり、組織のブレーキ役がいなくなったりしてしまうリスクがあります。

25卒の就活生は安定志向

25卒の就活生は安定志向が多いことを解説

株式会社マイナビが2024年4月に公表した「2025年卒大学生 就活意識調査」では、25卒の就活生は安定志向であることが明らかになりました。以下で、調査結果をもとに詳しく解説します。

参考:2025年卒大学生就職意調査 | マイナビキャリアリサーチLab (mynavi.jp)

大手企業と中小企業

企業志向についてのアンケート

上記は、大手企業志向について尋ねた結果の推移です。25卒の学生では、大手希望と回答した人が合わせて53.7%、中小企業希望と回答した人が合わせて42.9%となりました。24卒に比べると大手希望は4.8ポイント増加しており、3年ぶりに5割を超えました。

企業志向についての学生アンケート

回答の分布を細かく見ると、「絶対に」大手企業または中小企業と決めている人は、それぞれ1割未満であることが分かります。一方で、「自分のやりたい仕事ができるのであれば」や「やりがいのある仕事であれば」という条件付きでどちらかを選んでいる人を合わせると、8割に上ります。

このことから、企業規模よりも仕事の中身を重視する人が多いことが分かりました

企業選択のポイント

企業選択のポイントについてのアンケート

続いては、企業選択のポイントについて尋ねた結果です。「安定している会社」と答えた人が最多の49.9%となりました。「安定している会社」は20卒の調査以降、6年連続でトップとなっています。

また、2位は「自分のやりたい仕事ができる会社(28.6%)」、3位は「給料の良い会社(23.6%)」でした。「給料の良い会社」については、4年連続で回答する人の割合が増えています。これは、世間の初任給引き上げや賃上げの影響もあると考えられます。

行きたくない会社

行きたくない会社についてのアンケート

上記は、行きたくない会社の特徴について尋ねた結果です。1位は「ノルマがきつそうな会社(38.9%)」、2位は「転勤の多い会社(30.3%)」、3位は「暗い雰囲気の会社(24.8%)」となりました。

2位と3位は23卒以降逆転しており、転勤をネガティブに捉える傾向が高まっていることが分かります。これは、リモートワークの普及によって、場所を問わずに働けるようになったこととも関係がありそうです。

就活生が安定志向になっている理由

就活生が安定志向になっている理由を解説

ここでは、就活生が安定志向になっている理由について、次の3つの観点から解説します。

  • 将来に対する不安
  • 奨学金の返済
  • ワークライフバランスへの意識

将来に対する不安

25卒の就活生はコロナ禍や物価高を経験しているため、中小企業が弱い立場に置かれて経営に苦しんだり、倒産したりする状況を間近で見てきました。大企業なら絶対に大丈夫というわけではありませんが、企業としての体力がある場合が多く、コロナ化のような不測の事態も乗り越えられる可能性が高いことが、安定志向につながっています。

また、最近の就活生は、将来的な転職も視野に入れて企業選びをしていることも特徴です。安定志向とはいえ、新卒入社の企業で定年まで働くつもりの人は多くありません。将来的な転職を視野に入れたときに、大手で経験を積んでおいた方が、スキルや人脈、ブランド力が身に付いて、有利になると考えています。

奨学金の返済

日本学生支援機構の調査(令和4年度)によれば、大学生の55.0%が何らかの奨学金を受給しているそうです。平成30年の時点では47.5%だったので、この4年間で7.5ポイントも増加していることが分かります。

参考:令和4年度学生生活調査結果 (jasso.go.jp)

奨学金を受給しているということは、多くの場合は社会人になったら返済が始まるということです。言ってみれば借金を抱えた状態でのスタートとなるため、給与に変動があっては困るのです。

「着実に給与が受け取れる企業に就職して、奨学金を返済しなければならない」と考えたときに、安定した企業を選択するのも納得できます。

ワークライフバランスへの意識

ワークライフバランスへの意識は、年々高まっています。

ひと昔前までは、プライベートを犠牲にしてでも仕事に打ち込むことを美徳とする時代もありました。しかし、過重労働によって心身の健康を損ねる例や、家族との時間が持てずに後悔する例が後を絶たず、価値観が変化してきたのです。

実際に、2019年以降は働き方改革関連法が順次施行されるなど、国を挙げてワークライフバランスを重視する機運が高まっています。このような背景もあり、最近の就活生の間では、ずば抜けた収入や出世を目指すよりも「無理のない範囲で働きたい」「自分の時間や家庭も大切にしたい」という価値観が広まっています。

安定志向の就活生に人気の業界

安定志向の学生に人気の業界を解説

安定志向の就活生に人気があるのは、以下のような業界です。

  • 総合商社
  • メーカー
  • インフラ
  • IT

メーカーについては、需要が尽きる心配が少ない食品メーカーが特に人気となっています。また、IT業界については、選ぶ企業によって評価が大きく分かれるところです。業界全体で言うと、成長産業であることや働き方の自由度が高いこと、スキルを身に付けると転職に強いことなどがメリットと言えます。一方で、長時間労働や多重下請け構造も多い業界なので、一部にはブラック企業が存在するのも事実です。

安定志向の就活生の特徴

安定志向の就活生の特徴を解説

安定志向の就活生には、真面目で堅実なタイプの人が多いのが特徴です。計画的に行動したり、リスクも踏まえて判断することを得意としています。また、忍耐強くコツコツ努力を続けられることも長所です。

一方で、保守的でチャレンジが苦手だったり、変化に弱かったりする人も多いです。集団の中では言動があまり目立たないため、頑張っているのに評価につながりにくいという一面もあります。

長所と短所は表裏一体なので、その人の良さが最大限に活かせるポジションを用意できれば、着実に成長してくれることが期待できます。

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マイナビの調査により、25卒の就活生は安定志向であることが明らかになりました。就活生が安定志向になる背景には、コロナ禍や働き方改革など、さまざまな社会情勢が影響していると考えられます。

ただ、安定志向だからといって、全員が大企業を目指しているわけではありません。就活生は、やりたい仕事ができるか、ワークライフバランスを実現できるか、といったことも重視しているため、中小企業でも検討してもらう余地は十分にあります。就活生のニーズをしっかり押さえて、効果的なアピールを目指しましょう。

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