採用においての「ペルソナ設計」のノウハウを伝授!

公開日:
更新日:
  • X
  • LINE
  • はてなブックマーク
採用においての「ペルソナ設計」のノウハウを伝授!

採用活動をする上で重要なのが、「自社の求める人物像」の設定です。近年では、求める人物像を明確にし、ターゲット層に合わせた採用活動をするために「ペルソナ」を設計する方法が主流になってきました。

採用担当者の皆さまも、一度は「採用ペルソナ」という言葉を耳にしたことがあると思いますが、採用ペルソナをどのように、どこまでの粒度で設計すれば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、採用ペルソナの活用手順や設定方法について紹介しています。ぜひ参考にして下さい。

採用ペルソナって何?~採用ターゲットとの違い~

採用ペルソナと似ている言葉で、採用ターゲットという言葉があります。2つの言葉はとても似ていますが、設計の仕方とパーソナリティがあるかないかといった部分で大きな違いがあります。両者の違いを明確にし、採用活動をする上で混同しないようにしましょう。

ペルソナ:「特定の1人の層」を表している

ある特定の人物を想定し、より詳細な人物像を創り上げていく形で設計していく手法です。例えば、その人物像の性格や趣味趣向といったパーソナリティの部分を設定していきます。ペルソナ設定で詳細にターゲット像を定めることで、自社の求める人材をより具体的にイメージしやすくなります。

ターゲット:「求める人材の層」を表している

性別や年代、年収ごとの層に分けて、そこから絞り込む形で設定していく手法です。一方で、その人物像パーソナリティの部分は設定しないため、ターゲットはペルソナよりも幅広い概念ということになります。

「採用ペルソナ」の設定は採用ブランディングの鍵を握る

少子高齢化による労働力不足や求職者の大手志向により、中小企業の人材不足は深刻化しており、下記の表からも分かるように、従業員300人未満の企業の2023年度3月大卒の求人倍率は5.31倍となりました。このため、中小企業は採用市場を「競争が激化している市場」と捉え、採用市場に特化した「ブランディング」を行うことが重要になると考えられます。

表:従業員300人未満の企業と従業員5000人以上の企業の大卒求人倍率の違い

出典:第39回 ワークス大卒求人倍率調査(2023年卒) |リクルートワークス研究所

採用ブランディングとは、求職者から選ばれるためのブランド戦略を行うことであり、求める人材をターゲットとして設定し、そのターゲットに対して最も訴求力のある自社の特徴や強みといった情報を提示することが必要になります。その際、カギを握ることになるのが、「採用ペルソナ」の設定です。

ペルソナ設定をブランディングに繋げる手順

1, 内部環境・外部環境の分析

まずは、内部環境(自社・仕事)と外部環境(採用市場や求職者・競合)の分析を行う。顧客(Customer)・競合(Competitor)・自社(Company)の観点から市場環境を分析する3C分析や、外部環境や内部環境を強み(Strengt)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)のカテゴリーから分析するSWOT分析が有効だと考えられます。分析により、競合他社にない強みや弱み、採用市場の解決すべき課題を明らかにしましょう。

2, ペルソナ設定を行いターゲットを明確に  

ペルソナを設定し、そのインサイトを掴みます。つまり、ターゲットを人物像にまで落とし込んで設定し、その人物像の希望やニーズ、価値観などを細かく想定していくということです。ペルソナ設定を行うことでターゲットに発信すべき自社の強みが明確になり、相手からの共感や好印象につながるなど、訴求力を強めることができます。

3, 採用コンセプト設定

1と2の接点を見出し、ターゲットに伝えるべき自社にしかない強みを抽出し、採用コンセプトとして設定します。これによって、求める人材との適切なマッチングが可能になります。その後の採用活動(キャッチコピー、採用ツールの導入、採用フロー、組織体制にいたるまで)は、採用コンセプトを軸に設定していきましょう。

参考:中小企業の採用力と組織を強固にするブランディング戦略とその実践|一 ノ 瀬 真 理 子

ペルソナの設定方法

では次に、採用ペルソナの設定の仕方を詳しく見ていきましょう。

1,採用する目的を再確認する。

ペルソナを設定する上で、まず初めにすることは「何のために、どのような人材が必要なのか」という目的を明確にすることです。

前任者の退職や産休・育休などによる欠員なのか、新規プロジェクト立ち上げに伴う人員確保なのかなど、採用を行う目的によって、必要な要素が変わってくるからです。採用計画に立ち返り、採用する目的・ゴールを明確にしましょう。

2,自社情報を整理する。

自社に合う採用ペルソナを設計するために、自社の情報を整理しましょう。具体的な項目は以下になります。

・企業理念

・今後の展望・ビジョン

・事業内容

・仕事内容

・社風

・働き方

・募集職種

自社の情報を整理しておくことで、その特徴にマッチしたペルソナ像、今後必要となるペルソナ像が明確になり、より精度の高い設計が可能になります。

3,求める人物像の「設定理由」を整理する。

次に、現在設定されている自社の求める人物像を確認しましょう。そして、なぜその人物像なのか、設定理由を確認することが大切です。

まだ求める人物像が明確になっていない、どんな人材が自社に合うかわからないという場合は、経営陣や配属予定の部署にヒアリングを行い、欲しい人物像を描きましょう。実際に現場ではたらく社員だからこそ、必要とするペルソナ像が明確になります。

4,具体的な情報を基にペルソナを設定

次に、1〜3で整理した内容を参考にしながら採用要件を具体化してペルソナを作ります。

フォーマットを作成する際には、上記の項目を参考にしてみてください。

例えば、求める人物像として「協調性」という要素があり、その理由が「多くの人と関わり、チームでおこなう仕事だから」という理由であれば、学生時代にチーム経験をしていたり、周りを巻き込んで行動できる学生をしていたりする学生をペルソナと設定すると良いでしょう。

漠然と考えるのではなく理由とともに考えることでより質の高いペルソナを設定することができます。

5,ペルソナにズレがないか社内で確認

ペルソナを設定したら、他部署とすり合わせを行います。現場の求める要件と大きくズレていた場合、採用そのものが失敗しかねません。もし認識のズレがあった場合は、採用要件を見直し、採用ペルソナも再設定しましょう。

また、同じ「主体性がある」という条件でも、その程度は人によって異なります。そのため、求める人物像に『主体性がある』と記載するだけでは選考の判断が難しいです。

どの程度の主体性を持っていると自社の求める人物像に近いのかを分かりやすくするためにも、選考基準ごとにペルソナを作りましょう。

6,採用/選考活動に移行する。

ペルソナを設定したら、採用媒体の選定を行い実際に採用活動を始めましょう。

採用媒体には、ナビ型や人材紹介型、ダイレクトリクルーティング型(以下「オファー型」という)等様々な形態があり、サービス内容も異なります。特に、オファー型は、自社のペルソナにマッチする人材に効率よくアプローチできるため、多くの企業が導入しています。

また、近年技術職の人材不足が注目されている中で、理系の採用に特化したオファー型の需要が高くなっている傾向にあり、TECH OCEANが運営する「TECH OFFER」の利用企業数も2022年から2023年にかけて約2倍上昇しました。DXやデジタル化が進む現代社会では、理系人材の競争率はより高まることが予想されるため、今後もさらに普及することが見込まれます。

採用ペルソナの属性、志向性、価値観をもとに適切な媒体を選び、母集団形成を行い、採用を成功に導きましょう。

新卒の採用サービスは多く存在するため、何をどのように活用すれば良いのか分からない採用担当者の方も多いのではないでしょうか。以下の「新卒採用・HRサービス カオスマップ-2024‐」を媒体選定にご活用ください。

7,ペルソナの見直しと修正

採用活動が終了したら、ペルソナの修正、振り返りを行いましょう。

年度によって会社の採用方針も変わり、求める人物像も変化していくはずです。必ず現場や経営陣とコミュニケーションを取り、設定したペルソナが問題ないかを確認するようにしましょう。その都度ブラッシュアップさせたペルソナ像を設定することが大切です。

参考:【新卒】採用の「ペルソナ」とは?フォーマットで設定方法を紹介|Matcher株式会社

TECH OFFER 理系学⽣の採用課題を
解決します

※2024年7月期_指定領域における市場調査 調査機関:日本マーケティングリサーチ機構

  • 詳しい機能がわかるサービス資料ダウンロード
  • 業界別|導入効果がわかる導入事例集ダウンロード
  • 理系新卒採用に役立つノウハウ資料ダウンロード

採用ツールや最新の市場動向を解説 セミナー / イベント開催予定・アーカイブ視聴

PICK UP

すべての記事一覧

カテゴリー

タグ

おすすめお役立ち資料

お役立ち資料一覧

おすすめセミナー

アーカイブ

‟新卒採用 新時代”に向き合う採用改革<br>データを用いた採用戦略を考える

‟新卒採用 新時代”に向き合う採用改革
データを用いた採用戦略を考える

詳細・視聴申し込み

セミナー一覧へ

セミナーアーカイブ

もっと見る

関連記事

もっと見る