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近年、新卒採用は難化しており、さまざまな採用手法が登場しています。採用担当者の中には、就活コミュニティの利用を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、就活コミュニティでは具体的に何ができるのか、企業にどんなメリット・デメリットがあるのかはあまり知られていないのが現状です。
そこで今回は、就活コミュニティとはどのようなものなのかについて解説します。ターゲット人材にアプローチするための、おすすめの採用手法についても紹介していますので、ぜひご覧ください。
就活コミュニティとは
就活コミュニティとは、主に就活生や若手の社会人が集まって、情報交換や交流をする場のことを言います。インターネット上で会員登録して利用するものが主流です。はじめに、就活コミュニティの概要について押さえておきましょう。
- 就活コミュニティでできること
- 自由登録型と選抜型がある
就活コミュニティでできること
就活コミュニティでできることの1つめは、企業情報や選考情報などの共有です。実際にその企業で働く先輩社会人や内定者、すでに選考を受けた就活生などが、リアルな情報を提供しています。過去に選考を通過した人が、エントリーシートを公開しているコミュニティもあります。
また、コミュニティによっては就活セミナーやグループディスカッションの練習、模擬面接といった就活イベントを開催しているところもあります。このようなイベントでは、志望する業界や企業に合わせた選考対策ができるのがメリットです。これらの活動を通して、就活生は仲間を作ったり、OB・OGと交流したりできます。
自由登録型と選抜型がある
就活コミュニティは、大きく分けると「自由登録型」と「選抜型」があります。
自由登録型は、文字通り登録さえすれば誰でも参加できるコミュニティです。あらゆる業界や企業が対象となっており、幅広いジャンルの情報収集ができます。就活の基礎知識を得たい初心者や、自己分析をしたい人にも向いています。
一方の選抜型は、筆記試験やグループディスカッション、面接といった選考を通過した人だけが参加できるコミュニティです。主に、日系トップ企業や大手外資系企業など、難関企業を目指す就活生を対象としています。そのため、参加する学生も上位校の学生や、成長意欲の高い学生が多いのが特徴です。
企業が就活コミュニティを利用するメリット
企業が就活コミュニティを利用すると、次のようなメリットがあります。
- 優秀な学生に出会える
- 学生の動向をキャッチできる
- 採用活動をコンサルティングしてもらえる
それぞれ詳しく見てみましょう。
優秀な学生に出会える
就活コミュニティに参加している学生は、自分のキャリアを真剣に考え、前向きに就活に取り組んでいる学生だと言えます。特に選抜型コミュニティでは、厳しい選考をパスしているため、優秀な学生が多い傾向です。
有名な選抜型コミュニティの公式ページをいくつか確認してみると、利用する学生の属性は、旧帝大や難関私立大の学生が6〜7割を占めているとのデータも公開されています。学歴が全てではありませんが、難関大学に入れた実績を持つ学生は、目標に向かって努力を続ける力や、新しいことを学ぶ力が高いことが期待できます。
選抜型コミュニティを利用すれば、自社で学生を選考する工数を省略できるのがメリットです。
学生の動向をキャッチできる
就活コミュニティを利用すると、学生の動向をキャッチできることもメリットです。
コミュニティによっては、企業担当者を招いてセミナーや座談会を開催しているところもあります。このようなイベントでは、本選考に比べると就活生が質問や意見を出しやすいため、本音を聞きやすくなります。例えば、企業を選ぶ際に何を重視しているのか、他にどのような企業を志望しているのかなどの情報が得られれば、自社の採用活動のヒントになるかもしれません。
ネットで情報収集することも大切ですが、就活コミュニティなら学生のリアルな声を聞くことができます。
採用活動をコンサルティングしてもらえる
就活コミュニティを利用すると、運営業者に採用活動をコンサルティングしてもらえることもメリットです。具体的には、ターゲット設定や採用戦略、インターンシップ企画、母集団形成などについて支援してもらえます。
コミュニティ内で自社の特集記事を掲載したり、イベントを開催したりすれば、狙った層の学生にアプローチできます。就活コミュニティの運営元は、学生のニーズも把握しているため、より効果的な訴求をできるのが強みです。
また、登録者のスカウトや人材紹介の機能を備えたコミュニティも多いため、そのようなコミュニティを選べばワンストップで新卒採用を完結させることも可能です。
企業が就活コミュニティを利用するデメリット
ここからは、企業が就活コミュニティを利用するデメリットについて解説します。
- コストがかかる
- 大手・有名企業との競争になる
- コミュニティ選びが難しい
利用する際は、デメリットを最小限に抑えられるサービスを選ぶことも大切です。
コストがかかる
就活コミュニティの利用料はあまり公開されておらず、直接問い合わせが必要なところが多いようです。主な費用は、初期費用や広告掲載料ですが、コンサルティングやスカウト、人材紹介など、利用するサービスによっては追加料金が必要になります。一般的な求人サイトに比べると、運営業者は学生の選抜や教育にかなりの手間をかけているため、その分コストも高くなります。
さらに、コストは金銭面だけでなくコミュニケーション面でも必要になってきます。自社で選考する場合、採用チームで企業文化や求める人物像を共有するのは簡単です。しかし、就活コミュニティを利用する場合は、社外の人に選考の一部を委託することになるため、これらの情報も一から説明する必要があります。
大手・有名企業との競争になる
就活コミュニティを利用すると、大手・有名企業と人材の獲得競争が起きやすいこともデメリットです。
特に、選抜型コミュニティに参画する企業は、ブランド力はもちろんのこと、給与や福利厚生の水準も高い傾向にあります。優秀な学生を採用するためには、こうした魅力的な企業の中から、自社を選んでもらわなければなりません。
一般的な求人サービスであれば、中小企業やベンチャー企業も混在しているため、ある程度の企業規模や労働条件があれば、他社との差別化が可能です。しかし、選抜型コミュニティに参画する企業は全体の水準が高いため、魅力が伝わりにくくなる可能性があります。
コミュニティ選びが難しい
就活コミュニティのデメリットとして、利用するコミュニティ選びが難しいことも挙げられます。
最近は、新卒の採用難に伴って、さまざまな業者がコミュニティ運営に参入してきています。古くから就活支援や人材紹介で実績を積んできた信頼できる業者もありますが、一方で、インフルエンサーと呼ばれる人が、学生を集めて高額な報酬を得ている例があるのも事実です。
また、採用業務では、企業の経営戦略や候補者の個人情報も取り扱うため、情報セキュリティの面で信頼できる業者であることも重要です。就活コミュニティを選ぶ際は、サービスの質や情報管理、採用の公平性などあらゆることを考慮しなければなりません。
ターゲット人材へのアプローチならオファー型採用もおすすめ
ここまで、就活コミュニティのメリット・デメリットについて解説してきましたが、ターゲット人材にアプローチしたいのであれば、オファー型採用を導入するという方法もあります。オファー型採用について、以下で詳しく解説します。
- オファー型採用の特徴
- オファー型採用を導入するメリット
- オファー型採用を導入する際のポイント
オファー型採用の特徴
オファー型採用とは、求職者がプロフィールを登録し、それを見た企業担当者が直接オファーを送るという採用手法です。以前は、即戦力を求める中途採用を中心に使われていましたが、最近は新卒採用でも普及してきました。
新卒のオファー型採用の場合、基本的に職歴では判断できないため、学部・学科や保有資格、部活やアルバイト経験、性格診断の結果、希望条件などをもとに検索できるのが特徴です。
最近は「理系向け」や「外資系向け」、「上位校向け」のように、属性を特化したオファー型サービスもあるため、就活コミュニティと似たような役割を果たします。
オファー型採用を導入するメリット
オファー型採用は、企業規模や知名度に左右されにくいことがメリットです。一般的な求人サービスでは、どうしても大手企業に人気が集中してしまいがちですが、企業側は応募が来るのをただ待つことしかできません。
その点、オファー型サービスは企業側からアクションを起こせるため、狙った人材に直接自社のことをアピールできます。理系企業が、専門知識を持つ学生を探すのにもぴったりです。
また、オファー型サービスなら自社のタイミングで学生と接点を持てるため、インターンシップや早期採用、通年採用の案内にも活用しやすいのがメリットです。
オファー型採用を導入する際のポイント
オファー型採用を導入する際のポイントは、以下の通りです。
- ターゲットを明確にする
- アクティブな登録者を優先する
- カジュアル面談や特別選考など、オファー内容を工夫する
- PDCAを回しながら、継続して運用する
まずは求める人物像を詳しく設定して、条件に合う登録者を抽出します。登録者によっては、あまりログインしていないこともあるため、アクティブな登録者から優先的にオファーすると効果的です。
オファーの内容は、いきなり選考を案内するとハードルが上がってしまうため、まずはカジュアル面談や座談会を案内すると、学生も気軽に参加しやすくなります。オファー型採用では、その都度ターゲットやオファー文を変えて、改善しながら運用していくことも大切です。
理系学生へのアプローチなら『TECH OFFER』
就活コミュニティを利用すると、学生の動向をキャッチしつつ、優秀な学生と出会えるなどのメリットがあります。一方で、コストの増加や大手企業との競争も懸念されるため、導入は慎重に検討することが必要です。
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