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最近の就活市場は情報戦になっているため、採用サイトは重要なツールの1つと言えます。しかし、いざ自社の採用サイトの制作やリニューアルをするとなると、何から始めて良いのか悩んでしまう担当者も多いのではないでしょうか。
採用サイトを作る際は、コンセプト作りが大切です。ついついデザインや画像に意識がいきがちですが、何のために作るのか、自社の何を伝えるのかなど、骨組みをしっかり作らなければなりません。
本記事では、採用サイトの作り方やポイント、参考になるサイトなどをご紹介します。採用サイトの制作にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
採用サイトはなぜ必要なのか
採用サイトが必要な理由は大きく3つあり、「採用ブランディング」「ミスマッチの防止」「採用コストの抑制」をするためです。
企業を知ってもらうツールには企業サイト(ホームページ)もありますが、企業サイトは取引先や消費者、株主に向けた情報を発信するものです。これに対し採用サイトは、求職者(就活生)に向けて、働き方に特化した情報を発信するという点で異なります。採用サイトが必要な理由について、以下で詳しくみてみましょう。
採用ブランディング
採用サイトは、採用ブランディングをするうえで重要なツールです。採用ブランディングとは、自社の強みや魅力を発信することでイメージアップを図り、就活生に「この会社で働きたい!」と思ってもらうための戦略を指します。
少子化や働き方の多様化により、新卒社員の獲得競争は年々激化しています。1人の学生が複数の企業から内定をもらい、最終的に就職先を1社に絞るケースも多いです。つまり、企業は選ぶ立場から、選ばれる立場になりつつあると言えます。
このような状況下で企業が予定人数を採用するためには、採用ブランディングを成功させ、就活生に自社のファンになってもらうことが必要です。
ミスマッチの防止
採用サイトには、ミスマッチを防止する効果もあります。採用サイトはナビサイトなどの求人広告に比べて、発信できる情報量が多いのがメリットです。動画や画像、図表なども自由に載せられるため、働く姿をよりリアルに伝えられます。
新卒社員の約3割が3年以内に離職すると言われるいま、ミスマッチを防ぐことで早期離職や内定辞退を減らすことも大事な人事戦略です。
採用コストの抑制
採用サイトを設けることは、採用コストの抑制にも有効です。通常、新卒採用には広告費や人件費、内定者の研修費など多くの費用がかかります。特にナビサイトやエージェントを利用した場合、1名あたり100万円前後のコストがかかることも珍しくありません。
もちろん採用サイトを作る場合も一定の費用や手間はかかりますが、エージェントへの紹介料などに比べると大幅にコストを削減できます。また、一度サイトを作れば何名でも採用できるのもメリットです。
参考にしたい採用サイト3選
ここでは、参考にしたい採用サイトをご紹介します。どの企業もサイトのコンセプトが明確で、「見た人にこう思われたい」という意図が伝わってくるサイトです。事業方針やワークスタイルなど、各社が力を入れているポイントが異なる点にも注目してご覧ください。
日本航空株式会社(JAL)
日本航空の採用ページは写真や動画が多く使われ、華やかな業界にぴったりのスタイリッシュなサイトになっています。内容としては、事業方針や今後の取り組みに関する説明が充実しているのが特徴です。
参考:JAL採用情報|日本航空株式会社 (job-jal.com)
サントリーホールディングス株式会社
サントリーの採用サイトは、ポップで親しみやすいデザインが印象的です。職種や研修、人事制度に関する説明が豊富で、図表が多く分かりやすいサイトになっています。また、他社に比べて顔写真付きで紹介されている社員が多く、働く姿をイメージしやすいのが特徴です。
参考:新卒採用情報|サントリーホールディングス株式会社 (suntory.co.jp)
株式会社リクルート
リクルートの採用サイトは、広告・人材の大手とあってシンプルで見やすいのが特徴です。大きな文字で「刺さるキャッチコピー」が随所にちりばめられています。コンテンツの内容もワークスタイルや女性活躍など、学生が知りたい情報が重点的に扱われており、ついつい読み進めたくなるサイトです。
参考:採用情報 | 株式会社リクルート (recruit.co.jp)
採用サイトの作り方|基本の5ステップ
採用サイトの作り方について、基本となる手順を5つのステップに分けて解説します。
- 自社制作か・外注かを決める
- 採用サイトの目的・役割を整理する
- ターゲットを決める
- 掲載する項目を決める
- デザインを決める
自社制作か・外注かを決める
はじめに、自社で制作するのか、外部の専門業者に外注するのかを決めます。もちろん自社で制作した方が費用は抑えられますが、効果的なサイトを制作するためには相当の知識と技術が必要です。サイトで使用する写真撮影なども、プロに依頼した方が格段に質が上がります。
コンテンツ制作についてある程度の知見がある場合は自社で作ることもできますが、手間とクオリティのバランスを考えると、外注するのがおすすめです。
採用サイトの目的・役割を整理する
採用サイトの目的や役割も整理しておきましょう。最終的な目的はもちろん「採用」ですが、そのためにはこのサイトを見た人に何を伝えたいのか、どう思われたいのかを具体的に考えることが大切です。
また、多くの企業は採用サイト以外のツールも併用するかと思います。求人広告やスカウトサービスとの役割分担も、明確にしておきましょう。
ターゲットを決める
採用サイトでは、どのような人材を獲得したいのかを決めておくことも重要です。どれほど多くの応募が来ても、求める人物像とかけ離れていたのでは意味がありません。
ターゲットを決める際は、「理系学生」などの漠然とした条件だけでなく、「大学」「学部・専攻」「性格」「趣味」など、具体的な人物像(ペルソナ)まで設定すると効果的です。
掲載する項目を決める
採用サイトの方向性が決まったら、掲載する項目を決めます。以下の8つは必須項目なので、必ずカバーしておきましょう。
- 事業内容
- 企業理念
- 代表メッセージ
- 募集要項
- 福利厚生
- 選考フロー
- キャリアパス
- 社員紹介
デザインを決める
採用サイトのデザインは、企業の印象を決めるうえで重要です。ベースとなるカラーは、企業ロゴや主力商品などのイメージをふまえて選びましょう。
また、フォントやアニメーションによっても、クールな感じや楽しい感じなど見え方が違ってきます。なぜそのデザイン(フォント・アニメーションなど)を選んだのかが説明できるよう、細部までこだわることが大切です。
採用サイトを作るときのポイント
採用サイトを作るときのポイントは以下の通りです。
- 求人広告・企業サイトとの整合性を保つ
- 流入経路や応募の導線も意識する
- 動画コンテンツも活用する
- メンテナンスをしながら長期的に運用する
それぞれ詳しく見てみましょう。
求人広告・企業サイトとの整合性を保つ
採用サイトは、求人広告や企業サイトとの整合性を保つことが大切です。業績や社員数などの数字は、確実に合わせておく必要があります。
また、職種や役職の呼び方が微妙に違うというのもよくあるケースです。例えば「営業職」と「営業コンサルタント」というワードが出てきた場合、見ている人は同じ職種を指すのかどうか迷ってしまいます。情報に一貫性がないと不信感にもつながるため、よく確認しましょう。
流入経路や応募の導線も意識する
採用サイトでは、流入経路や応募への導線を意識することも大切です。就活生は多くの場合、採用サイトを直接訪問するのではなく、ナビサイトやSNSを経由してたどり着きます。また、採用サイトを見た後はそのまま応募してもらうのが理想です。
そのため、他のサイトからどのように採用サイトに誘導するのか、また出口となる応募ページをどこに置くのか、ということも意識しましょう。
動画コンテンツも活用する
採用サイトでは、動画や画像を活用することも大切です。アメリカの調査会社が行った研究では、画像は文字の7倍、動画は文字の5,000倍もの情報を伝達できることが明らかにされています。
また、自分が何かの情報収集をする場合に置き換えてみても、文字ばかりのサイトでは読む気が失せてしまうのが容易に想像できます。文字・画像・動画をうまく使い分けて、見やすいコンテンツを作りましょう。
メンテナンスをしながら長期的に運用する
採用サイトはとても効果的な採用ツールですが、残念ながら即効性はありません。今日公開したら明日から応募が来る訳ではなく、数ヶ月、場合によっては数年単位で認知度を上げていく努力が必要です。そのため、閲覧数や応募数を随時分析しながらブラッシュアップしていくことが大切です。
採用サイトと併用するなら『TECH OFFER』
採用サイトは、自社の採用ブランディングやミスマッチを防止するために有効なツールです。メリットを最大限に引き出すためには、サイトの目的やターゲットをしっかり設定することがカギになります。
一方で、採用サイト単独での集客は難しいため、他の採用ツールとの併用も欠かせません。採用サイトが応募者の閲覧を「待つ」ツールであることを考慮すると、併用にはスカウトサービスがおすすめです。
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採用サイトとも相性抜群のツールなので、導入をご検討の方はぜひお気軽にご相談ください。