内定者フォローのポイントとは?学生の意識調査をもとに具体策を解説

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内定者フォローのポイントとは?学生の意識調査をもとに具体策を解説

新卒人材の獲得競争が激化するなかで、内定者フォローの重要性が増しています。ただ、一言で内定者フォローといっても「具体的に何をすれば良いのか」「どれくらいの頻度が適切なのか」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

効果的な内定者フォローを実施するためには、学生が不安に思っていることや求めるフォローを正しく理解することが大切です。

本記事では、学生に対する意識調査の結果をもとに、内定者フォローのポイントについて詳しく解説します。内定辞退や早期離職を防ぎたいとお考えの方も、ぜひご覧ください。

内定者フォローの重要性が高まる背景

少子高齢化が加速する日本では、新卒採用の売り手市場が続いています。1人の学生が、何社もの内定を獲得することも多いですが、当然ながら最終的に就職できるのは1社のみです。そのため、就職先として選ばれなかった企業は内定辞退されることになり、新卒採用が振り出しに戻ってしまいます。

このような事態を避けるために行うのが、内定者フォローです。企業は「内定を出して終わり」ではなく、実際に入社するまでの期間、自社への理解度を高めてもらいつつ、志望度も維持してもらえるようフォローすることが求められています。

内定者への意識調査の結果

内定者フォローと言っても、何を・どれくらいすれば良いのか分からないという方も多いと思います。ここでは、意識調査の結果をもとに、内定者のニーズについて見てみましょう。

  • 内定者が不安に感じていること
  • 内定先に求めるサポート
  • 内定者フォローの頻度について

内定者が不安に感じていること

引用:内定者の約8割が「社会人に向けて不安」…内定辞退や早期離職を防ぐための内定者フォロー・新入社員受け入れのポイントとは?|人事のプロを支援するHRプロ (hrpro.co.jp)

ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所は、24卒の内定を持つ学生404名に意識調査を実施しました。

はじめに、「社会人になるにあたり、どのような気持ちが強いか」と尋ねたところ、「不安、心配な気持ち」が最多の78.7%でした。

さらに、「具体的にどのような不安を感じているのか」を尋ねた結果が上記のグラフです。多い順に「自分の能力で仕事についていけるか(65.8%)」「しっかりと成果を出せるか(55.1%)」「先輩・同期と上手くやっていけるか(46.2%)」という結果になりました。

内定者は、自分がきちんと仕事に対応できるか、先輩や同期、上司とうまくやっていけるかを心配していることが分かります。

内定先に求めるサポート

引用:内定者の約8割が「社会人に向けて不安」…内定辞退や早期離職を防ぐための内定者フォロー・新入社員受け入れのポイントとは?|人事のプロを支援するHRプロ (hrpro.co.jp)

同調査で、「入社後にどのような壁に直面すると思うか」と尋ねたところ、51.9%の人が「仕事が難しい」という壁を想定していることが明らかになりました。

そこでさらに、「その壁を乗り越えるために、どのようなサポートを必要としているのか」を尋ねた結果が、上記のグラフです。

多い順に「先輩社員との人間関係を築く機会がほしい(56.0%)」「業界の専門知識や専門スキルを教えてほしい(55.0%)」「マナーや仕事の進め方など、社会人の基礎を教えてほしい(50.7%)」という結果になりました。

以上のことから、多くの学生が先輩社員との人間関係の構築や、専門知識と専門スキル、社会人スキル習得について、サポートを望んでいることが分かります。

内定者フォローの頻度について

引用:調査データで見る「入社に向けた内定者フォロー」|株式会社ディスコ

上記は、株式会社ディスコが23卒の学生1,163名を対象に実施した調査の結果です。

入社企業から、内定後にどのくらいのペースでフォローを受けたかを尋ねたところ、最も多いのは「1カ月に1回程度」で35.8%となりました。全体で見ると、半数強の人が2週間〜2カ月に1回のペースでフォローを受けていることが分かります。

さらに、フォローの頻度についてどう感じたかを尋ねた結果がこちらです。

全体で見ると、2カ月に1回ぐらいまでのペースであれば、8割程度の人が「ちょうど良い」と感じていることが分かります。一方で、「2カ月に1回以下」しかフォローされなかった人たちのグループでは、「ちょうど良い」と感じる人が65.5%にとどまり、「少ない」と感じる人が33.1%に上りました。

フォローの間隔が2カ月以上空くと、内定者が不安や不満を感じてしまう可能性がありそうです。

内定者フォローの方法

ここでは、内定者フォローの具体的な方法を紹介します。

  • 面談
  • 内定者懇親会
  • 内定者研修
  • 社内イベント

それぞれの特徴を理解した上で、組み合わせて実施していくと効果的です。

面談

一言で面談と言っても、個人か集団か、対面かオンラインか、などさまざまな方法があります。目的や参加者の状況に応じて、実施方法を選ぶことが大切です。

どの方法にも共通しているのは、個別にじっくり話をすることで、いま不安や疑問に感じていることをケアしやすいということです。大勢の前では聞きにくかったことも、面談なら聞きやすくなります。雑談のような雰囲気なら、内定者も担当者もお互いに自己開示をしやすくなるため、「人と人」としての信頼関係も築きやすくなるのがメリットです。

面談は1度だけでなく、入社後も含めて定期的に実施したいフォローの手法です。

内定者懇親会

内定者懇親会は、企業と内定者、または内定者同士の親睦を深めるために実施するイベントです。多くの場合、昼食会や夕食会という形で開催され、経営者も同席します。

前述の意識調査にもあった通り、内定者にとって「同期とうまくやっていけるか」は大きな不安要素の1つです。内定をもらった時点では、自分以外にどんな人が採用されているのか分からないため、「自分だけ落ちこぼれかもしれない」「気の合う人がいなかったらどうしよう」と心配しています。

実際に顔を合わせることで仲間意識を形成できますし、不安や期待を共有することで内定辞退を防ぐ効果があります。

内定者研修

内定者研修は、新入社員がスムーズに職場に適応できるようにするために、入社前に実施する研修のことです。主な内容として、企業や業務の理解を深めるもの、ビジネスマナーを学ぶもの、チームビルディングを目指すものなどがあります。

プログラムや実施時期は企業によってかなり差があるのが特徴です。半日程度、会議室で講義を行うような研修もあれば、数日間の合宿という形で、大自然の中でサバイバル体験をするようなアグレッシブな研修もあります。

ただ、序盤からあまりに個性的なプログラムにすると、内定者の気持ちがついていけなくなるかもしれません。まずは内定者の不安や疑問を解消することを第一に考えて、企画することが大切です。

社内イベント

もし、あなたの職場に「忘年会」や「スポーツ大会」、「創立記念イベント」などがあれば、そうした社内イベントも内定者フォローの場として使えます。

社内イベントなら、社員たちの業務中とはまた違った姿が見られるため、職場の雰囲気を知る良い機会になります。研修や懇親会とは違って、内定者も肩の力を抜いて参加できるのがメリットです。

内定者に社内イベントを案内する際は、なるべく強制参加ではなく自由参加とするのがおすすめです。「楽しいイベントだから、良かったらあなたにも来て欲しい」というスタンスで招待すると、内定者も安心して出席できます。

内定者フォローをする際の4つのポイント

内定者フォローをする際は、以下の4つのポイントを意識しましょう。

  • 企業が望むことと内定者が望むことを分けて考える
  • 定期的に連絡をとる
  • 内定者同士が交流できる場を設ける
  • 先輩社員と交流できる場を設ける

それぞれ、以下で詳しく解説します。

企業が望むことと内定者が望むことを分けて考える

内定者研修では、企業が望むことと、内定者が望むことを分けて考えることが大切です。

企業側には、入社までに「これは身に付けておいてほしい」「これは知っておいてほしい」という最低限のラインがあると思います。一方、内定者側にも「これは先に教えてほしい」「この人と交流しておきたい」という思いがあります。

両者の望むことが必ずしも一致するとは限りませんし、研修やイベントに割ける時間も限られています。そのため、お互いが内定者フォローに何を求めているのかを整理して、優先順位をつけて対応していくことが重要になります。

定期的に連絡をとる

内定者フォローでは、定期的に連絡をとることも大切です。

前述の調査結果でも、「1〜2カ月に1度のペースがちょうど良い」との声が多くあがっていました。連絡の間隔が2カ月以上空いてしまうと、「放置されている」「何かトラブルがあるのだろうか」「人を大切にしない会社かもしれない」と不安や不信感が募ってしまいます。下手をすれば、他の企業の内定を優先してしまうかもしれません。

ただし、回数が多過ぎても、内定者の負担になってしまいます。適度な頻度を保ちつつ、内容も事務的なものになり過ぎないようにバランスをとることが大切です。時期によって、内定者の不安や疑問も変化していくので、その都度寄り添ったフォローができるよう工夫しましょう。

内定者同士が交流できる場を設ける

研修や社内イベントでは、内定者同士が交流できる場を設けましょう。

「子どもじゃないのだから、友達作りまで会社が面倒を見る必要はない」という意見もあるかもしれません。ただ、内定辞退や早期離職のリスクを考えたときに、仲の良い同期がいるかどうかで、結果が違ってくるのも事実です。

具体的な方法としては、お互いの簡単なプロフィールを知れる場を用意したり、オンライン上でいつでも交流できるSNSやチャットの環境を提供したりするというものがあります。もちろん、内定者によって人付き合いのスタンスは違うので、強制参加ではなく「繋がりたい人はここを使ってね」という形で提供するのがおすすめです。

先輩社員と交流できる場を設ける

内定者フォローとして、懇親会や座談会で先輩社員と交流できる場を設けることも有効です。

内定者は、選考の過程で人事や経営者とは何度か接してきていますが、現場にいる先輩社員とはあまり接する機会がなかったかと思います。さまざまな部署や役職の先輩社員と接することで、自分が実際に働く姿をイメージしやすくなるのがメリットです。

ただし、内定者フォローに携わる先輩社員は、会社の顔になるという点には注意が必要です。いい加減な対応をしたり、十分に魅力を伝えきれなかったりすると、かえってモチベーションを下げてしまう可能性もあります。

協力してもらう先輩社員は、適性をよく考えて人選し、内定者フォローの目的や方向性もきちんと共有しておくことが大切です。

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内定者フォローは、内定辞退や早期離職を防ぐために重要な取り組みです。思いたったときに連絡を入れるのではなく、質や量をよく考えたうえで、定期的に実施しましょう。

ただ、採用業務はやるべきことが多く、なかなか内定者フォローに手が回らない、という方も多いのではないでしょうか。そんなときにおすすめなのが、理系に特化したダイレクトリクルーティングの『TECH OFFER』です。

機械・電気・情報・建築・土木など、狙った分野の学生に、企業の魅力を直接アピールできます。あらかじめ検索条件を設定すれば、自動でオファーが送信できるため、工数も大幅に削減できるのがメリットです。浮いた時間を、内定者フォローを充実させるために使えます。

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