「新卒採用をすることになったけど評価シートの使い方がわからない」「新卒採用の評価シートってどうやって作ればいいの?」
新卒採用において重要なアイテムである評価シートの作り方で悩んでいる方は多くいます。
この記事では新卒採用で必須ともいえる評価シートについて解説します。結論、新卒採用の評価シートは求める求人ごとにカスタマイズして使うことが大切です。
本記事では、新卒採用の評価シートを作る際に参考にしたい「作り方のコツ」と「注意点」を紹介しています。評価シートの作り方で困っている人は、ぜひ参考にしてください。
新卒採用の評価シートが重要な理由
新卒採用で評価シートはなるべく活用したいアイテムです。利用するしないでは大きく違ってきます。むしろ自社にとって優秀な人材を確保するためには必須とすらいえます。
その理由としては、以下の4つが挙げられます。
- 採用すべき人材を正しく見極められる
- 公平に選考できる
- スムーズな面接ができる
- データを蓄積できる
どれも採用において重要な役割を持っていますね。それぞれ具体的に見ていきましょう。
採用すべき人材を正しく見極められる
評価シートは採用を属人化させない効果を持っていることから、採用すべき人材を客観的に見極められます。
それによって入社後のミスマッチも防ぐことも可能です。
特に評価シートは面接に来た人物の情報を可視化する役割を持っています。言葉遣いや話を聞く姿勢など、履歴書では見えてこない人となりを記載すれば、自社が求めている人材かどうかの判断として非常に有用です。
一緒に働くという観点から採用の可否を決められるのは、評価シートが持つ大きな役割といえます。
公平に選考できる
採用担当が複数人いる場合、担当者によって面接をした人材の評価が変わるといったことが起こります。しかし評価シートを用いれば、シートを基準にして判断するため公平な選考が可能です。
評価シートは、面接官同士で評価の共通認識を持つためのフォーマットでもあります。決まった評価項目・評価基準に則って選考するため、企業として一貫性のある判断が可能です。また、スキルや実績のように客観的に指標がない項目に関しても数値化できるのもあって、ポテンシャル重視の新卒採用において有効な手法ともなります。
このように選考を属人化させず公平に行うには、評価シートはとても優れているのです。
スムーズな面接ができる
新卒採用の面接において評価シートを使っていると、質問する内容がある程度決まってきます。質問する内容が決まっていると、面接官にとっても心に余裕ができます。
特に毎回質問内容を考えたり、どのように面接を進めたらいいか悩んだりといったこともなくなるため、面接そのものを円滑に進行することも可能です。
新卒採用において、面接官は面接をリードする役割を担っています。その面接官から変な質問をされたり押し黙ったりされると、面接を受けている側は不安になります。
そういった状況を防ぎ、スムーズな面接を実現するためにも、評価シートは必要なのです。
データを蓄積できる
評価シートは毎年使い続けることで、新卒採用のデータを集め続けられます。結果、蓄積されたデータから次の採用の方針を決めることも可能となります。
更には面接結果や候補者データを用いて、新卒学生への効果的なアピールもできるでしょう。
またデータを蓄積することで、候補者の傾向や評価方法も振り返られます。そうすることで時代に合わせた選考も容易にできます。
もし採用担当が変わったとしても、評価シートのデータを元にすれば、変わらないクオリティのまま選考できます。
このようにデータを蓄積することで、様々な変化にも対応できるのが評価シートが重要な理由です。
新卒採用の評価シートの作り方
新卒採用の評価シートを作る際、意識しておきたいポイントがあります。要所を押さえておけば、初めてでも簡単に作れてしまうでしょう。その際、参考にしたいのが以下の5つです。
- 求める人物像を設定する
- 評価項目を設定する
- 評価項目の比重を設定する
- 中途採用と使い回さない
- 全ての項目を点数で評価しない
これらを意識することで、評価シートは格段に作りやすくなります。それぞれ具体的に解説します。
求める人物像を設定する
評価シートを作るにあたってまず決めなければいけないのが、どんな人物を求めているかです。これを決めないことには、評価シートは作れません。要するに、採用する人物を可視化するわけです。
人物像の設定は、採用して働いてもらう部署や経営陣から意向を吸い上げると良いでしょう。そうすることでミスマッチを防げます。意見を吸い上げる方法は、ヒアリングやアンケートが鉄板です。それらの結果から求める人物像を絞り込んでいきます。
同時に欲しくない人物像を聞いておくと、ミスマッチを防げます。
採用ターゲットの設定方法については、下記記事でも詳しく解説しています。こちらの記事も合わせてご覧ください。
新卒採用を成功に導く!採用ターゲット設計3つのステップ
評価項目を設定する
求める人物像を設定できたら、次にその人物像に基づいて評価項目を設定します。
とはいえ、評価項目を設定するとなると難しく感じてしまう方がいるのも事実。実際は、頭で考えるよりも、とりあえず思いついたものを書き出すだけでOKです。ブレインストーミングのようにひたすら書き出し、項目が出そろったら整理するようにしましょう。
最初からSPIなどの項目を盛り込むと、逆に求める人材と乖離しかねません。一旦書き出してから盛り込むくらいでちょうど良いのです。
また各部署で別々の評価シートを使う場合、この時点で共通で使う部分を決めておくと良いでしょう。評価項目の数についても面接時間から逆算し、その範囲で実施できる数に絞ることで、自然と面接時間の短縮・効率化にも繋がります。
評価項目の比重を設定する
評価項目の設定と同時に決めたいのが、評価項目ごとの比重です。ついでに各部署の配点に関する比重も設定しましょう。この時、合格点まで決めておくとスムーズです。
評価項目は部署によって何を重要視するのか変わります。そのため部署によって比重を変えることで、更に使いやすくできます。手間だからといって、一律で合格点まで決めてしまうのは、評価シートの運営上好ましくありません。
また、一次面接・二次面接で最低の合格ラインを決める場合、上限だけではなく下限も決めておくと更に使いやすくなるのでおすすめです。万が一まで考えて設定しておくことで、臨機応変な対応が可能となります。
中途採用と使い回さない
苦労して評価シートを作ると、つい使い回したくなります。しかし中途採用向けに作った評価シートを新卒採用で使ってはいけません。
なぜならそこには、社会人経験の有無というとても大きな違いがあるからです。判断材料が全く変わってきます。
また新卒採用はポテンシャル重視であることから、求める人物像も新卒と中途採用では大きく変わります。
これらのことから、評価シートは新卒採用・中途採用でわけるのが鉄則です。
全ての項目を点数で評価しない
苦労して評価シートを作ると、全てを項目で評価したくなってしまいます。しかしそれは厳禁です。項目だけ全てを評価することにならないよう、パーソナリティをしっかり見られる項目を作っておきましょう。
例えば以下のような項目です。
- 志向性
- 価値観
- 経験
もしイメージし辛い方は、学校でもらっていた通知表を思い浮かべてください。通知表にも評価する数値以外に先生が自由に書く項目があったかと思います。
これらを盛り込んで作成しなければならないため、何を基準にして定量評価するのかを決めておくことをおすすめします。
新卒採用の評価シートの注意点
新卒採用の評価シートを作成・運用するにあたって、注意したい点があります。これらは意識しておかないとついやってしまうので、覚えておきましょう。中でも以下の4つは重要です。
- 評価シートに頼りすぎない
- 評価項目・採点を細かくしすぎない
- メモ欄を作成し記入を習慣化する
- 定期的に評価シートの項目を見直す
これらを意識するだけで、評価シートの作成・運用は格段に良くなります。それぞれ具体的に見ていきましょう。
評価シートに頼りすぎない
新卒採用の評価シートの大きなデメリットとして、面接に慣れている候補生を高く評価してしまう点があります。そのため面接官が評価シートに頼りすぎていて、点数をつけることが目的となっている場合は、両者がかみ合って高評価になりやすい傾向にあります。
新卒学生が面接に慣れているため、評価するポイントをしっかり抑えてくるからこそ起こる状況です。また採用側も評価シートを用いることで、形式的に点数をつけたり、チェック項目を全て確認することを意識してしまいがち。
これらを防ぐためにも、評価シートに頼りすぎないようにしましょう。
評価項目・採点を細かくしすぎない
新卒・中途採用問わず面接の目的は、入社後に自社で活躍してくれる人材を採用することです。そのためには、潜在的な能力もしっかり見極めなければなりません。
しかし評価項目・採点を細かくしすぎると、新卒学生の潜在的な能力を見つけにくくなってしまいます。これは表面上でしか判断できなくなってしまうことが理由に挙げられます。
新卒採用で評価シートを作成・運用するなら、ある程度ざっくりとした項目にし、後述するメモ欄を活用するようにしましょう。
メモ欄を作成し記入を習慣化する
新卒採用の評価シートには必ずメモ欄を作成します。これは面接官が自由に記入できる項目となり、主に面接で気になった部分が書かれることとなります。このメモ欄があることで、評価シートにとらわれない判断が可能です。
またメモ欄があることで評価シートに載っていない質問もできるため、結果的に面接の質を向上させられます。
面接する学生は機械ではありません。画一的な面接にならないためにも、ある程度は面接官が自由に動ける項目を作成しておきましょう。
定期的に評価シートの項目を見直す
新卒採用に限らず、作成した評価シートは同じものをずっと使い回してはいけません。自社が求める人材は常に同じではないからです。時流に合わせて評価シートの項目は定期的に見直す必要があります。
一度作成しているため、基本的には項目の追加や削除だけでOKです。もし新しい管理方法があるのなら、移行するのも良いでしょう。
評価シートは改善し続けていくことで成熟します。誰もが最初から完璧なものを作れないのと同じように、評価シートにも見直しが必要です。
中長期的な運用を見据えて、手を加えていってください。
新卒採用の評価シートで困っているなら『TECH OFFER』
新卒採用において評価シートは重要な役割を果たします。採用すべき人材を正しく見極められるのはもちろん、客観的な評価で公平に選考が可能です。新卒採用のデータ蓄積もできることから、長きに渡って活用していけるでしょう。
そんな新卒採用の評価シートを作成するには、関係各部署から求める人材をヒアリングし評価項目を設定していく必要があります。既に中途採用の評価シートがある場合は、採用する人材が違いすぎるため使い回さないようにしましょう。
評価シートは便利すぎる反面、頼りすぎてしまう傾向にあります。メモ欄を作成するなどして、数値以外の面からでも新卒学生を判断できるようにすることが大切です。
このよう新卒採用で評価シートは便利ですが、その目的は自社にマッチした人材を採用することです。『TECH OFFER』なら独自のマッチング機能で自社に合った人材を採用できます。新卒採用でお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。