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中途採用では活用されているリファラル採用ですが、ここ数年の流れとして新卒でもリファラル採用を導入している企業が増えています。
新卒採用において「リファラル採用は本当に活用できるのか?」「新卒採用にリファラル採用を活用して意味があるのか?」と疑問を感じ、導入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
新卒をリファラル採用すると内定辞退率の低下や採用コスト削減など、様々なメリットがあります。
本記事では理系採用に強い『TECH OFFER』が新卒採用の場面でリファラル採用を活用する方法を解説します。
新卒をリファラル採用しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
リファラル採用とは
リファラル採用は近年新卒採用で注目されている社員に人員を紹介してもらう手法です。
本章では混同されやすい縁故採用との違いやリファラル採用が注目されている理由を解説します。
社員に人員を紹介してもらう採用手法である
リファラル採用とは社員に人員を紹介してもらう採用方法です。リファラルが「推薦」「紹介」といった意味を持つことから、そう呼ばれています。
リファラル採用では在籍中の社員が人材を紹介するため、業務内容や社風を事前に正しく伝えられるというメリットがあります。
そのため入社後のギャップが少なくて済むのです。
縁故採用との違い
リファラル採用と似た採用方法に縁故採用があります。縁故採用とは日本に古くから存在している採用方法で、「コネ採用」とも呼ばれています。
その違いは採用対象が血縁者中心かどうかという点です。縁故採用の場合、その対象が企業関係者と血縁関係にある場合が多く、話があがった=採用確定の構図がほとんどでした。
リファラル採用の場合、縁故採用と違って社員なら誰でも自由に紹介でき、かつ通常の採用と同じ選考となるため、公平です。
リファラル採用が注目されている理由
リファラル採用が注目されている理由には、労働人口の減少により困難になった人材確保があります。
終身雇用制度が崩れて社会全体の働き方が変わった今となっては、人材も流動的です。特に若い年層ほど転職率が高く、採用時のミスマッチが理由のほとんどを占めています。
同時に新卒の求人倍率は1.58倍となっており、売り手市場となっています。内定辞退や早期転職を防ぐ方法として、確実に人員を確保するリファラル採用が注目されているのです。
参考:厚生労働省「令和2年雇用動向調査結果の概要:転職入植者の状況」
リファラル採用を新卒で活用した事例3選
リファラル採用を新卒で活用している企業は様々です。ここからは実際の事例を見てみましょう。
今回は以下の3つの企業に視点を当てて解説します。
- 株式会社荏原製作所
- 株式会社クリディセゾン
- 株式会社SOMPOシステムズ株式会社
自社で参考にできないかどうか当てはめてみてください。
株式会社荏原製作所
株式会社荏原製作所では、いきなりリファラル採用を導入したのではなく、友人とキャリアについて話す機会の多い若手社員を対象に進めました。
更にリファラル採用についてのアンケートを内定者と入社5年目までの新入社員400名に実施し、協力的な社員をあぶり出しています。
ここまで行った上でリファラル採用の希望者を中心に制度を整え、リファラル採用を実施して成功へと導いています。
社員の意見を丁寧に吸い上げたからこそ実現できた良い事例です。
株式会社クレディセゾン
株式会社クレディセゾンでは、10月の内定式でリファラル採用を案内する方法をとっていました。そのために応募者にはエントリーページなどを通じてリファラル採用の意義を伝えています。
新入社員に対してリファラル採用の導入背景や異議をはっきり伝えることに重きを置き、共感を得た上で社員に取り組んでもらうことを意識したのです。
結果、想定よりも多くの紹介を得られた良い事例となっています。
SOMPOシステムズ株式会社
SOMPOシステムズ株式会社では、外部ツールを利用して内定者でしか見られない情報や写真、社内ニュースを発信し、会社をより身近に感じてもらう方法を取っていました。
その結果、良いと感じた内定者が自発的に友人を紹介できる空気を作ることに成功し、2022年には内定者に9人もの学生を紹介してもらうことに繋がっています。
内定者に会社を魅力的にアピールした結果、リファラル採用へと繋がった良い事例です。
リファラル採用を新卒で活用するポイント3選
リファラル採用を新卒で活用する際、意識したいポイントがいくつかあります。特に以下の3つについては意識しておくことをオススメします。
- 社内告知を徹底的に行う
- 採用したい人材を社内でズレなく共有する
- 採用後も積極的に交流する
それぞれどういったポイントなのか具体的に解説します。
社内告知を徹底的に行う
リファラル採用を新卒で活用する際には、社内告知を徹底的に行いましょう。なぜならリファラル採用で重要なのは社員全員で共有することだからです。
中途採用と違い新卒の場合、インターンシップから採用という事もあり得ます。その際に社内の空気が悪ければ、魅力的な会社として思ってもらえません。
学生にとってチャンスだと思ってもらえるような社内の空気作りが非常に重要です。
そのためにも社内告知を徹底的に行いましょう。
採用したい人材を社内でズレなく共有する
採用したい人材を社内でズレなく共有することも重要です。少しでもズレがあると会社として求める人材を紹介してもらえない可能性が高くなります。
求めていない人材が来ても採用は難しいでしょう。
そのためにもどんな人材が欲しいのかを細かいレベルまで明確にしておくことが大切です。
採用後も積極的に交流する
採用後も積極的に交流をしましょう。特に新卒の場合、内定が出た後も「本当にこの会社で良かったのか」と不安になりがちです。不安から内定辞退に繋がるケースも多々あります。
採用後も放置せず、内定者限定のインターンやアルバイト、研修などを通じて交流し会社への理解を深めてもらいます。
会社全体でフォローすることで、新卒内定者が会社に持つ期待度を上げる効果も期待できるので非常に有効的です。
リファラル採用を新卒で採用する手順
リファラル採用を新卒で採用する場合にはどのような手順を踏めばいいのか具体的に見てみましょう。
企業によって多少手順の差はあれど、基本的に以下の流れでOKです。
- リファラル採用の選考フローを設定する
- 採用手順と役割分担を決める
- ルールと目標を設定し社内告知する
- 実施する
- 検証し選考フローを見直す
- 採用後のフォローを行う
重要なのは実施することに満足するのではなく、PDCAを回して常に改善し続ける姿勢です。それを踏まえた上で、それぞれの手順を解説します。
Step1.リファラル採用の選考フローを設定する
まずリファラル採用の選考フローを設定します。自社が今どんな人材を求めているのかを明確にしましょう。
その際、一部の人間だけで決めるのではなく、様々な社員へ事前にヒアリングして情報を集めておくことが重要となります。
そうすることで目標を定めやすく、リファラル採用実施時の空気醸成にも役立ちます。
選考フローの設定は、失敗しないリファラル採用への第一歩です。
Step2.採用手順と役割分担を決める
選考フローを設定したら、次は採用手順と役割分担を決めます。
リファラル採用は通常の採用と違って手順を簡略・省略できるため、不要な部分を削って採用手順を明確にすることが目的です。
その際、リファラル採用が持つ「社員と全体で行う」側面を意識して以下のように分担しましょう。
- 社員:人事と接点をつくり、企業のことを説明して面接に応募してもらう
- 人事:企業のより詳しい説明をし、面接を行う
採用手順と役割分担を決めることで、よりスムーズにリファラル採用を実施できます。
Step3.ルールと目標を設定し社内告知する
次にリファラル採用のルールと目標を設定し、社内告知をします。リファラル採用は社員の協力が不可欠のため、非常に重要です。
リファラル採用のルール・目標設計時に、社員が率先して紹介してくれる仕組みを作りましょう。インセンティブを設けるのも1つの手です。
全てのルールと目標を設定し終えたら、社内へ告知しましょう。
Step4.実施する
リファラル採用のルールや目標を設定し社内告知を終えたら、いよいよ実施です。採用担当は社員から紹介を受けた応募者に対して選考を行います。
この際に注意したいのが、入社後すぐの社員は自社のことをあまり理解していない可能性が高い点です。
面接時には紹介してくれた社員と食い違う場面が発生するかもしれませんので、面接時にしっかり摺り合わせを行いましょう。
Step5.検証し選考フローを見直す
リファラル採用を実施して終了するのではなく、定期的に振り返り検証して課題を洗い出すことも重要です。そうすることで、よりリファラル採用を良いものへと昇華できます。
特に実際にリファラル採用で紹介してくれた社員へのヒアリングは重要で、問題の改善につながるでしょう。
同様に他の採用方法との費用対効果も検証することをオススメします。
全体の費用を見える化することで、次回に活かせる面が多く見つけられます。
Step6.採用後のフォローを行う
リファラル採用後は内定者を放置するのではなく、定期的にフォローを行いましょう。そうすることで「この会社で良かったのかな?」と不安を抱く内定者の心を掴めます。
フォローとして実施されているのは、インターンシップや内定者懇談会です。自社が実施しやすく効果を実感できるものにしましょう。
リファラル採用を新卒で活用する際の注意点3選
リファラル採用を新卒で活用すると良い部分が多くありますが、実施の際には注意すべき点がいくつかあります。
特に以下の3つに関しては要注意です。
- 候補者が偏る可能性がある
- 紹介者へ配慮しなければならない
- 紹介者が退職した場合にモチベーション低下へ繋がる
それぞれどのような注意点なのか詳しく解説します。
候補者が偏る可能性がある
リファラル採用では候補者が偏る可能性があります。なぜなら、友人や後輩を紹介してもらうことが基本となるため、同じ属性の人材になりやすいためです。
例えば体育会系なら体育会系ばかりのように、同じような属性になりかねません。
そのためリファラル採用を行う際は、欲しい属性や人物像を明確化しておくことが重要です。
紹介者へ配慮しなければならない
リファラル採用では紹介者への配慮も忘れてはなりません。紹介してもらっても必ず採用とはならないためです。この点が縁故採用との大きな違いでもあります。
不採用となった場合、紹介者と候補者の関係にヒビが入りかねません。人間関係を壊す可能性を孕んでいるのがリファラル採用です。
紹介者への配慮は怠らないようにしましょう。
紹介者が退職した場合にモチベーション低下へ繋がる
紹介者が退職した場合、紹介された側のモチベーションが低下する可能性があります。良い会社だと言われて就職したのですから、当然です。
そのため退職が発生したら適切なケアが必要となります。連鎖的に退職する事態を防ぐためにも必ず行いましょう。
リファラル採用で新卒を採用するなら『TECH OFFER』を導入するのがオススメ
リファラル採用は中途採用だけでなく新卒採用でも活用している企業が増えてきています。新卒採用で活用することで、優秀な人材を確保することも夢ではありません。
一方で社内通知をしっかり行ったり採用したい人材をズレなく共有したりなど、取り組むべき内容・手順は多く、慎重に進まなければなりません。
特に採用前から内定後のフォローまでの社内制度を充実させることは必要不可欠と言ってよいでしょう。
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