Contents
「採用活動のKPI設定で困っている」「採用活動でKPIをどう運営していいのかわからない」
採用活動のKPI設定・運用で困っている方は多くいます。この記事では、採用活動におけるKPI設定の重要さについて解説しています。結論、採用活動はKPIを運用することでKGI達成の可視化が可能です。
他にも採用活動でKPIを運用するなら知っておきたい「KGIとKPIの違い」や「設定方法」「ポイント・注意点」を紹介しています。ぜひ採用活動の参考にしてください。
採用活動におけるKPIとKGIとは
採用活動でKPIを設定する際に知っておきたいのが、KPIとKGIの役割です。両者とも似た名前ですが、それぞれ意味が違ってきます。しかし運用時にはどちらも設定しておかなければなりません。
本記事では以下の2つにわけてその違いを解説します。
- KGIとKPIの役割
- KPIは可視化と改善が目的
それぞれ詳しく見ていきましょう。
KGIとKPIの役割
KGIとKPIは似た名前のため混同されがちですが、その役割は大きく違います。どちらも採用活動の他、企業にとって重要な部分で良く用いられています。効果的に活用することで、事業の方針として有効に作用してくれるでしょう。まず両者の違いとしては、以下をご覧ください。
- KGI:Key Goal Indicator(重要目標達成指標)
- KPI:Key Performance Indicator(重要業績評価指標)
このように、KPIはKGIを達成するために必要なものを指します。マラソンでいうところのチェックポイントのようなものです。そのためKPIを設定することで、KGIへの道筋がハッキリとわかるようになります。
KPIは可視化と改善が目的
KGIだけでも良さそうな気はしますが、KPIを設定することは大切です。KPIを設定することで、KGI達成へ向けての目標が可視化されます。可視化することで、具体的な行動に落とし込みやすくなるのです。
逆にKPIを設定しない場合。ゴールだけが見えている状態なので、現在取っている施策が正しいのかどうかの判断もつきません。目標達成を実現するためには、KPIを設定して適宜振り返ることが大切なのです。
また、KPI設定と同時にPDCAを回すことで問題点の早期発見にも繋がります。問題点を早めに修正することで、ゴールであるKGIに向かって採用活動を行えるようにもなります。
採用活動におけるKPIの設定方法
採用活動でKPIを設定する際、どのような手順で行えばいいのか疑問を抱いている方もいるでしょう。先述したようにKPI設定にはKGIが必要不可欠です。そのためまずはKGIを設定するところから始めます。以下の手順で行いましょう。
- KGIを設定する
- 採用チャネルごとのフローを設定する
- 各フローの確率を算出する
- KPIを設定する
それぞれの手順を詳しく解説します。
Step1.KGIを設定する
KPI設定のためにまずはKGIを設定します。KPIはKGIがなければ設定できないからです。まず採用活動のゴールを決めましょう。この時に注意したいのが、欲張りすぎないこと。採用活動の場合、主にKGIとして設定されるのは以下の2項目です。
- 採用人数:どの部署にどのくらいの人数が欲しいのか
- 人材の質:どの部署にどのような性質やスキルを持った人が欲しいのか
採用人数と人材の質の両方を重視すると、自らハードルを上げていることにもなり採用活動が難航してしまう可能性が極めて高くなります。そのため、各部署が採用においてどのようなものを求めているのかを事前に把握しておきましょう。
二兎を追う者は一兎をも得ずと言います。自社の比重を把握した上でKGIを設定してください。
Step2.採用チャネルごとのフローを設定する
採用活動において複数の採用チャネルを持っている場合、それぞれに合わせた採用フローを設定します。そうすることでKGIへの道順がより可視化できるからです。主な採用方法は、以下のものがあります。
- 求人情報掲載サイト
- エージェント
- ダイレクトリクルーティング
- リファラル採用
これらそれぞれに対して採用フローを設定します。多くの採用方法を導入している企業ほど、この作業に時間がかかるでしょう。
この際に意識したいのが、エントリーから内定までの選考ステップを可視化すること。そうすることで採用フロー全体を見渡せるため、最適化が容易になります。
KPI設定のためにも、採用チャネルごとにフローを設定しましょう。
Step3.各フローの確率を算出する
採用チャネルごとのフローを設定したら、次に各フローの確率を算出します。確率を算出することで、具体的な数値が見えてくるからです。
採用活動において、各選考に進んだ人数の割合を示す「歩留まり率」は有名ですが、それ以外の数値も求めます。
- 歩留まり率:選考通過数÷選考対象者✕100
- 書類選考通過率:書類選考通過者÷エントリー✕100
- 面接設定率(通過率):面接に進んだ人数÷書類選考通過者✕100
- 内定率:内定者÷面接に進んだ人数✕100
確率は上記の計算式で求めてください。採用方法によって全て数字が違ってくるので、複数の採用方法を導入している場合は、全ての採用方法で同じ計算を行います。例えばリファラル採用の場合、書類選考通過率が他の採用方法よりも非常に高いといった特性があります。
これらを考慮し、全ての採用方法において個別にフローの確率を算出しましょう。
Step4.KPIを設定する
具体的な数値まで出せたら、KPIを設定します。KPIはStep1.で決めたKGIから逆算して決めるのがコツです。既にこれまでの工程で採用チャネルごとのフローとその確率がわかっているので、後は個別に数字を当てはめるだけとなります。
KPIの設定方法も以下の手順で行えば迷うことはないでしょう。
- 採用チャネルごとの採用人数比率を決める
- 採用フローに数値を当てはめる
これだけです。Step3までの工程をどれだけしっかり行っていたかで、KPI設定の難易度が大きく変わるでしょう。
また、KPIは社内で共有するものです。採用担当者が複数人いる場合は、データを共有することも多いでしょう。誰が見てもわかりやすいKPIを設定するようにしてくださいね。
採用活動でKPIを運用するポイント
採用活動でKPIを運用する際、意識しておきたいポイントがあります。KPIはただ導入すればいいというものではなく、効果的に運用してこそ最も効果を発揮します。中でも以下の2つについては必ず意識しておきましょう。
- 数字を正しく把握できるようにする
- 常に改善し続ける
それぞれどのようなポイントか具体的に解説します。
数字を正しく把握できるようにする
KPIはただ設定して終わりではありません。正しく運用するためには、数字を採用フローごとに管理しておく必要があります。そうすることで、適切なKPIの進捗管理ができます。KPIはKGI達成のために重要な要素であるため、入力された数字が正しいかどうかは重要です。
その際に注意したいのが、数字を常に更新するという点。リアルタイムで把握できるようにすることが理想です。共有ファイルとして誰でもすぐに確認できるようにすると良いでしょう。日々の進捗管理が容易になる他、他部署との連携もしやすくなります。
結果的にKPIへ良い影響を及ぼしてくれるので、数字を正しく把握できるようにしておくことは重要です。
常に改善し続ける
KPI運用のポイントとして、一度設定した状態で使い続けないというものがあります。常に改善し続けるのです。PDCAを回して、その時点での問題点を見つけましょう。
実際に採用活動をしていると、机上で考えたKPIが著しく乖離している場面に遭遇します。そういった時に放置せず、原因を突き止めて改善して次のアクションを取ることで、KGIへの軌道修正ができます。
KPIを細かく設定することのメリットはそこにあり、PDCAを回すことで手間はかかりますが結果的に最短距離でKGIへたどり着けることがほとんどです。
KPIの精度を高めることは、採用活動において大きなメリットとなります。そのためにも常に改善し続けることを意識しましょう。
採用活動でKPIを運用する時の注意点
採用活動でKPIを運用する際に注意したいポイントがあります。特に初めてKPIを導入しているとやってしまいがちなことにもなりますので、気をつけてください。主な注意点としては以下の2つです。
- 期限までに達成できるものにする
- KPIを追加しすぎない
これらを守ることが、KPI運用において重要です。どのようなものか具体的に解説します。
期限までに達成できるものにする
KPIを設定しているとつい難しい設定をしてしまいがちですが、期限までに達成できるものを設定しましょう。あまりにも高い目標を設定すると、運用時のモチベーション低下に直結するからです。あくまでも、これなら達成できるという根拠のもとに設定してください。
とはいえ、設定時と運用時において乖離が生じるのは仕方がありません。もし採用活動の際にKPI達成が難しいとなった場合は、KPIを見直すことも大切です。設定した課題に対してバランスが取れるように、KPIそのものの再検討が必要になります。
KPIは一度設定したら修正してはいけないものではありません。最終目標はKGI達成なので、それに向けて適宜KPIを修正し期限までに達成できるものへ変えていくことが大切です。
KPIを追加しすぎない
KPIは運用途中に変更・追加が可能です。そのため上手く運用できていないと、改善のためにKPI追加しすぎてしまう時があります。この時には注意が必要です。
KPIは採用活動を適切に行う上で重要ですが、多くなりすぎると採用担当者の負担が増大します。結果、本来重視するべきKPIに注力できず、KGI未達となる可能性もあるでしょう。細かいKPIによって採用担当者のメンタル面にも大きな影響を与えることも考えられます。
採用活動のKPIで困っているなら『TECH OFFER』
採用活動においてKPIは、KGIを達成するために必要です。KGIへの道筋が可視化されることで、採用活動を具体的な行動ベースにまで落としこめます。
そのため、KPIを設定する際は、KGI設定から始めます。ゴールをまず決めた上で、採用チャネルごとのフローを設定しましょう。その際、自社がどんな人材を求めているのかをヒアリングすることで、最適化が可能です。しっかりと過去と現在の採用状況を分析してからKPIを設定してください。
実際の運用時には、KPIが不適合だと思えば改善し続けることも大切です。常に数値を把握しPDCAを回すことで、KGI達成のための灯火となってくれるでしょう。
もしダイレクトリクルーティングのKPIで困っているなら『TECH OFFER』がおすすめです。詳細に設定できる機能を使って、欲しい人材に直接オファーを届けられます。KPI・KGI達成の強い味方となってくれるでしょう。KPIでお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。