成長志向が高い学生と企業の人材育成制度の関係を探る!成功事例も紹介

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成長志向が高い学生と企業の人材育成制度の関係を探る!成功事例も紹介

「成長志向が高い学生が集まらずに困っている…。」とお悩みではありませんか?

成長志向が高い学生に入社してもらうと、企業はいくつものメリットを享受できます。ただし、成長志向が高い学生が求めることを理解した上で人材育成制度を充実させることが必須です

本記事では成長志向が高い学生が求めることと、企業側で準備すべき人材育成制度についてわかりやすく解説しています。人材育成制度の成功事例も紹介しますので、人事担当者は必見です。

成長志向が高い学生に入社してもらうメリット

画像:株式会社テックオーシャン『2026年卒学生へのアンケート』

上記は株式会社テックオーシャンが2026年卒学生を対象として行ったアンケート結果です。企業に「自己成長・市場価値へのつながり」を求める、いわゆる「成長志向が高い学生」が約20%いることがわかります

成長志向が高い学生に入社してもらうことで、企業には以下のメリットがあります。

  • 企業の生産性が上がる
  • 既存社員の刺激となる
  • 翌年以降の採用競争で優位になる

それぞれのメリットを掘り下げて確認していきましょう。

企業の生産性が上がる

成長志向が高い社員は何事にも前向きに取り組むので、成長スピードが速いのが特徴です。早期に組織の戦力として働いてくれるようになるため、企業全体の生産性が上がります

例えば、営業職であれば、商品知識の他に顧客とのコミュニケーションからニーズを探る、潜在的なニーズに対しての提案を行うなどのスキルが重要です。これらのスキルは経験を重ねて少しずつ上達するものですが、時には失敗してしまうこともあるでしょう。

成長志向が高い社員は失敗を恐れずに何事にもチャレンジする精神を持つ人材が多いため、結果として成長していき、企業の戦力となります。

既存社員の刺激となる

成長志向が高い社員はモチベーション高く働くため、既存社員の刺激となります。刺激を受けた既存社員は自身も負けないようにとモチベーションが上がるため、組織全体のパフォーマンスが向上するでしょう

会社や上司から与えられた職務や役割を積極的に行う成長志向が高い社員は、自らの能力を高めていこうと日々努力します。その過程で上司や先輩社員にも多くの質問をするようになるので、受け手側も刺激を受けるのです。

「成長スピードが速い社員に抜かれない自分も頑張ろう!」と既存社員が思うことで、現場の活性化につながります。

翌年以降の採用競争で優位になる

学生は内定者や現役社員の口コミ情報などリアルな情報を参考に就職活動を行います。成長志向が高い学生が入社することによって、口コミなどで翌年以降も成長志向が高い学生が集まりやすくなるのが企業側のメリットです

ただし、成長志向が高い学生が実際に働いてみてポジティブな印象を持つことが前提となります。入社してみて「想像と違って自身の成長を感じられない…。」などネガティブな印象を持たれれば、反対に翌年以降の採用競争で不利に働くこともあるでしょう。

成長志向の高い学生を受け入れる際は、社内の体制を万全にして、翌年以降の採用競争も意識することが大切です。

成長志向が高い学生が企業に求めていること

貴重な存在である成長志向が高い学生は、企業に以下のことを求めることが多いといえます。

  • スキルアップの機会が得られるか
  • 自身の市場価値を高められるかどうか

企業も学生に選ばれる時代となっており、成長志向が高い学生に入社してもらうために、自社の環境を整える必要があるといえるでしょう。

スキルアップの機会が得られるか

成長志向が高い学生は、自身のスキルアップにつながる仕事にチャレンジできるかどうかという視点で就職活動を行っています。規模に関わらず、入社早々から成長できるチャンスが多い企業の方が成長志向が高い学生が集まりやすいといえるでしょう

例えば、語学力を活かしてスキルアップしたいと考える成長志向が高い学生を採用するのであれば、入社後早々に海外企業とのやり取りを任せると高いモチベーションで業務に取り組めます。

スキルアップにつながる仕事はハードルが高いことが多く、ただ任せるのではなく、しっかりと先輩社員や上司がフォローすることが大切です。

自身の市場価値を高められるかどうか

成長志向が高い学生は、スキルアップして自身の市場価値を高めたいと考えています。スキルアップの機会はもちろんですが、早期に部下をマネジメントする立場になれる、海外赴任のチャンスが多いといった環境を用意することで、成長志向が高い学生を集められるでしょう

市場価値を高める=転職を考えているのでは?と思う人もいるかもしれませんが、成長志向が高い学生は必ずしも先の転職を見据えているわけではありません。待遇や条件に満足しており、スキルアップができる環境が整っていれば長期に渡って高いパフォーマンスを発揮してくれるでしょう。

成長志向が高い学生を集めるための人材育成制度とは?

成長志向が高い学生を集めるためには、人材育成制度に以下を盛り込むことが大切です。

  • 個人に合わせて育成する
  • 人事評価制度と連動している
  • 社員が主体的に取り組むことができる

それぞれを具体的に確認していきましょう。

個人に合わせて育成する

企業の人材育成度は、新人研修や管理職研修などの階層別研修が主流です。階層別研修は基礎的な内容を学習するのには適していますが、内容が画一的になるため、個人の教育には適していない側面があります。

成長志向が高い学生を集めるには、個人に合わせて育成する制度が必要です。社員一人ひとりが仕事に対してどのような考えを持っているのか確認して、なるべくその考えに沿った育成を行ないましょう

仕事に対しての考えを確認するためには、上司と社員の1on1ミーティングが大切です。仕事における社員の考えや悩みを定期的に話し合うことで、個人に合わせて人材育成ができるようになります。

人事評価制度と連動している

人材育成制度は個人の成長をサポートするためのものですが、人事評価制度と連動していないと効果が発揮されません。人材育成制度で決めたハードルをクリアできた場合には、社員をしっかりと評価するのが鉄則です。

いくら個人のスキルアップや市場価値が磨けても、人事評価されなければ、社員のモチベーションは上がりません。評価されなければ、給与や賞与にも影響が出てくるため、結果として成長志向が高い社員の離職につながります。

人事評価制度は評価の内容を明確にして、社員一人ひとりに正確にフィードバックすることが大切です。公正公平な評価が納得感のある人事評価制度につながります。

社員が主体的に取り組むことができる

成長志向が高い学生が求めるのは、社員が主体的に取り組むことができる人材育成制度です。研修などの人材育成は企業側が主体となって取り組むことが多いですが、成長志向が高い社員は、自らが前のめりになって進められる制度を求めています

具体的には目標設定を行なう際に、目標に向けてのステップを上司と相談しながら決める方法がおすすめです。社員自らが現状を把握して、未来の自分に近づくためにはどうすればいいのかを考えるきっかけとなるため、主体的に取り組めます。

受動的な育成制度であれば主体性は育たないため、社員が積極的になれる制度を考えていきましょう。

人材育成制度の成功事例

以下は人材育成制度に力を入れて成功した企業の一例です。

  • テラル株式会社
  • 東北東ソー株式会社
  • グローリー株式会社

それぞれの事例を確認していきましょう。

テラル株式会社

テラル株式会社は『水と空気で未来を創る』を企業理念とする、ポンプや送風機のトップメーカーです。水処理を始めとする環境関連事業を支えるのはテラルの人であり、人材育成制度も充実しています。

具体的には、テラルでは2006年に人事制度を一新して「人材育成推進室」を発足させて、集合研修などのOFF-JTや部署内でのOJT、資格習得による自己啓発を推進しています。

中でも特徴的なのがメンター(指導員)制度です。新入社員に対して1対1でメンターが付くため、個人の意見に寄り添った人材育成を可能にしています

参考:厚生労働省 「人材育成事例338 テラル株式会社」

東北東ソー株式会社

東北東ソー株式会社は、山形県酒田市に本社がある化学メーカーで、無機化学品や化学肥料の製造を行っています。東北東ソーの人材育成スローガンは「人間性を尊重して、豊かな人格と資質の向上を図り、当事者意識に燃えて行動する社員の育成」です。

人材育成制度で特徴的なのはキャリアスティトメントであり、社員自身で現職の適性や今後従事したい職務、身に付けたい能力や資格を自己申告します。成長志向が高い社員向けの人材育成制度であり、上司と社員の信頼関係の構築にも役立っているそうです。

参考:厚生労働省「人材育成事例333 東北東ソー株式会社」

グローリー株式会社

グローリー株式会社は、兵庫県姫路市に本社を持つ世界トップレベルの貨幣処理機メーカーです。

グローリーでは3,000人を超える社員が働いており、社員個人にフォーカスしづらいという課題がありました。そこで課題解決のために「人材データベース」を導入して、社員一人ひとりのキャリアを見える化しています

人材データベースには、社員自身が職務経歴書を登録して、1年に1回自己PRを記入しているようです。自己PRをベースに上司とキャリア形成に関する面談を行っており、自身の成長につながりやすい人材育成制度だといえるでしょう。

参考:厚生労働省「人材育成事例269 グローリー株式会社」

成長志向が高い学生に合ったアプローチが大切

少子高齢化に伴い、人材確保が難しくなっている今日では、高いパフォーマンスを発揮する可能性が高い成長志向が高い学生を自社に迎え入れることが大切です。

2025年卒、2026年卒の学生は新型コロナウイルスの影響もあり、社会の不安定さを痛感した世代であるため、会社に頼らず自立したいと考える人が多い傾向にあります。成長志向が高い学生と出会うためには、個人に合ったアプローチが大切です。理系採用に特化したダイレクトリクルーティング『TECH OFFER』であれば、個人に合わせて適格なオファーを出すことができます。以下で詳しい資料がダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

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