2020年から2021年は新型コロナウィルスが発生し、大きく変化した年です。今までの常識が覆され、仕事もプライベートも変化しました。
中でも今回注目するのが、企業の採用活動です。ITの発展によって採用手法が変化しましたが、コロナを機にオンラインでの採用活動が一般化されました。
今回は2021年の最新採用トレンドと採用手法、採用ツールについて説明します。
採用トレンドの移り変わり
コロナを機に新しいWebサービスがたくさん出てきています。様々なWebサービスによって今までになかった採用手法が使われるようになり、採用トレンドが移り変わりました。これから、移り変わりの経緯と新しい採用方法を紹介します。
移り変わりの経緯
現在の求人倍率を見てみると、過去3年間であまり変化はなく、大幅な減少はしていません。リーマンショックや東日本大地震などが起きた年は求人倍率が下がる傾向にありましたが、コロナ渦を機に大幅に下がることはありませんでした。
求人側の動きはあまり変化はありませんが、採用する側である企業の採用トレンドはここ数年で変化しています。
主な変化はオンライン採用です。コロナを機にWebツールの使用が増え、説明会や面接、適性検査などがオンラインで行われるようになりました。特に、説明会や面接はオンラインの使用が多く、内定などの最終選考は対面で行われるなど、オンラインとオフラインを使い分けている企業も多いです。
求人トレンドの変化として、採用ツールが変化したことが挙げられます。採用活動において求職者と深く繋がれるように、SNSなど新しい採用方法を用いていることが多いです。
ダイレクトリクルーティング
新しい採用の1つとして、ダイレクトリクルーティングが挙げられます。
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者へ直接アプローチする方法です。以前は求人サイトなどに掲載した後、応募や紹介があるまで待つのが採用の方法でしたが、今では企業が自らアプローチする手法へと移り変わっています。
ダイレクトリクルーティングが注目された背景としては、転職潜在層へアピールする上で有効的だからであり、労働人口が減っている現在は、優秀な人材を見つけるために企業が自ら動くことが重要となっているからです。
さらに、ダイレクトリクルーティングには様々なメリットがあり、採用コストを抑えられる、自社にマッチした人材を探せる、採用力を高められるなどがあります。
リファラル採用
2つ目の方法は、リファラル採用です。リファラル採用は社員に人材を紹介してもらう採用方法をいいます。
リファラル採用は自社をよく知る社員が人材を紹介するため、企業にマッチした人材を探しやすいメリットがあります。また、社員を通して人材を紹介してもらうことで、採用コストを大幅に抑えられます。
リファラル採用は信頼できる人材を探す上で有効的であり、現在の日本で問題となっている早期退職や生産性低下などを防ぐことができ、適性や希望を合わせられやすいです。さらに、社員を通して紹介してもらうことで、社員のエンゲージメントを高められる効果もあります。
ソーシャルリクルーティング
3つ目の方法はソーシャルリクルーティングです。ソーシャルリクルーティングはFacebookや Twitter、YouTubeなどのSNSを使った採用方法をいいます。ソーシャルリクルーティングは優秀な人材をいち早く確保できる手法であり、新卒の採用活動においても利用できます。
SNSを利用している人の多くは、ビジネスポテンシャルが高い傾向にあり、SNSを通じたネットワーク作りなど人脈作りに長けています。また、新卒の場合は学生の普段の様子や考え方がSNSを通して分かるので、自社とマッチするかを確認できます。
ソーシャルリクルーティングには様々なメリットがあり、SNSでコミュニケーションがとりやすいことや、企業側が情報を発信しやすいこと、SNSを通じて相手をよく知れることなどが挙げられます。
採用ミートアップ
4つ目の方法は採用ミートアップです。採用ミートアップは、共通の目的を持って集まる交流会のことをいい、企業が採用を目的として開催する交流会です。
採用ミートアップには3種類があり、参加者同士が交流する交流会型、エンジニア採用などで使われる勉強会型、企業説明を行う説明会型があります。
採用活動の一環としてミートアップを行う理由は、企業の魅力を直接的に求職者に伝えやすいからです。就職活動をする上では、職場の雰囲気を重視する求職者が多く、ミートアップをすることで企業の雰囲気を伝えられます。また、企業で働く社員と接点を持てるので、志望度が上がりやすいです。
採用ミートアップには様々なメリットがあり、自社のファンを増やせる、魅力が伝わりやすい、集客がしやすいなどがあります。
流行りの採用ツール
現在は様々な採用方法がありますが、これからトレンドの採用ツールを説明します。
SNS
1つ目はSNSです。採用手法の1つであるソーシャルリクルーティングでも説明しましたが、SNSは採用ツールとして利用されています。
FacebookやTwitterでは企業がアカウントを作成し、運用しています。SNSでアカウントを作成することで、企業の情報を気軽に発信することができ、求職者側は企業の情報を得れやすくなります。また、企業の職場の雰囲気が伝えられるように動画で発信したり、コミュニケーションを取ったりもできます。
SNSを利用することで、企業側と求職者側の両方がお互いの考え方や価値観を知ることができ、採用活動において重要な採用ツールです。
採用管理システム
2つ目は採用管理システムです。採用管理システムは、採用活動における全ての業務をシステム上で行うことができるITツールのことをいいます。
採用管理システムでは、応募者情報や求人情報の管理、応募者への対応、社内での情報共有など、ありとあらゆる採用業務を一元管理することができ、採用業務を担当する社員の負担を減らすことができます。
採用管理システムは、エンジニア向けのツールや理系採用のツール、新卒向けや中途採用向けのツールなど目的に沿ったツールがあり、自社に合うものを選定して選ぶことが可能です。採用管理システムを利用することで、業務の効率化やコストを大幅に下げることができるので、人気があります。
トレンド採用ツールのメリット
採用を活動をする上で、トレンドをおさえずに従来の手法を用いている企業も多いです。採用トレンドに沿った採用活動をするメリットが、いまいち分からない場合も多いでしょう。これから、トレンド採用ツールのメリットを説明します。
オンライン上で採用活動できる
まずは、オンライン上で採用活動ができることです。オンライン上で採用活動をすることは、企業側にも求職者側にもメリットであり、オンライン面接は日時を合わせやすい、オンライン説明会では人が集まりやすいなどがあります。オンラインは遠方にいても参加できるため、採用対象が広がるでしょう。
一人ひとりとコミュニケーションがとれる
今の採用トレンドは、ダイレクトリクルーティングやソーシャルリクルーティング、リファラル採用、採用ミートアップですが、4つとも企業と一人ひとりとの距離感が近い採用手法です。
現在の採用トレンドは一人ひとりとのコミュニケーションを基に採用活動を進めており、企業とのミスマッチを防ぐ役割をしています。一人ひとりとのコミュニケーションを取ることで、企業側と求職者側の両方にメリットがあります。
良い人材が見つかりやすい
最後に、良い人材が見つかりやすいメリットがあります。
企業が気になった人材にアプローチするダイレクトリクルーティング、社員が企業に合う人材を紹介するリファラル採用、SNSを通して幅広い人材にアプローチできるソーシャルリクルーティング、企業と関わりを持てる採用ミートアップと、どれも優秀な人材を見つけるのに長けている手法です。
まとめ
ITの発展やコロナを機に採用トレンドが大きく移り変わりました。オンラインを使用した採用方法が増え、ダイレクトリクルーティングなど企業が直接アプローチする方法や、SNSなどを使用した採用方法が用いられています。
現在の採用トレンドは、労働人口が減っている中でも良い人材を見つけやすいことや、一人ひとりとのコミュニケーションを取ることで企業とマッチする人材を見つけやすいなどのメリットがあります。
採用トレンドをしっかりと理解して取り入れることで、採用活動が成功しやすいでしょう。
(参考文献)
https://saiyo-kakaricho.com/wp/webma/recruiting-method/
https://www.talent-clip.jp/media/introducing-trends-in-expansion-tools
https://www.talent-clip.jp/media/recruitment_means_trend