「年々、新卒採用がうまくいかなくなっている…。」とお困りではありませんか?
近年では自社のコーポレートサイトとは別に採用サイトを作る企業が増えています。
採用サイトを作ることで、学生に対して自社の求める人材やキャリアパスを示すことができ、母集団形成に役立てることが可能です。
本記事では採用サイトについて事例10選を紹介して、製作するためのポイントを解説しています。採用サイトについて知りたい方は必見です。
採用サイトとは?
採用サイトとは、企業の採用に特化した専用サイトのことを指します。
企業の多くがコーポレートサイトを持っていますが、こちらはお客様や消費者に向けて自社のことを知ってもらうためのブランディングが主な運用目的です。一方の採用サイトは、自社に応募してもらうために学生や中途採用希望者に向けての情報発信を目的としています。
採用サイトでは、自社で扱う製品の情報以外にも、働く先輩社員のインタビューや社員同士の座談会などのコンテンツを紹介して、自社で働くイメージを持ってもらいやすいように工夫されていることが多いです。
学生や中途採用希望者はインターネットで情報収集するのが当たり前であり、採用サイトは企業の採用活動において重要な役割を担っているといえるでしょう。
採用サイトを作るときのポイント
採用サイトを作るときのポイントは主に以下の3つです。
- ターゲットと目的を明確にする
- 企業のビジョンを明示する
- 現場のリアルが伝わるようにする
それぞれのポイントを掘り下げて確認していきましょう。
ターゲットと目的を明確にする
まずは採用サイトを誰向けにどんな目的で作るのかということを明確にします。もしターゲットを決めずに採用サイトを作った場合、届けたいメッセージが伝わりにくくなるため、誰にも刺さらない採用サイトになる可能性もあるでしょう。
- 理系学生の母集団を形成したい
- 文系の総合職の応募を増やしたい
- 即戦力となる中途採用の営業マンを採用したい
- 海外志向の高い社員をなるべく多く採用したい
上記のようにターゲットと目的を明確にすることで、コンテンツを作る時の参考になります。
例えば、理系学生の母集団を増やしたいのであれば、理系学部卒の先輩社員のインタビューを掲載することで、入社後にどのような働き方をしているのかが伝わりやすくなり、母集団の形成につながりやすくなるでしょう。
企業のビジョンを明示する
採用サイトの中では企業のビジョンを明示することも大切です。就職活動をしている学生は業界や企業の研究をしているものの、将来を予見できるほどの情報は持ち合わせていないのが一般的です。
例えば、自動車エンジンの部品を製造しているメーカーがあるとしましょう。電気自動車の台頭が叫ばれる今日ですので、学生目線からすると将来が不安な企業に映るかもしれません。採用サイトの中で電気自動車に関わる商品を開発していたり、その他全くの別分野に力を入れていることをアピールすることで候補者である学生にアピールできます。
企業のビジョンを示すことで、学生が持っている認識を変えられる可能性があります。自社の情報を正しく伝えるためにも、ビジョンを明示することは大切です。
現場のリアルが伝わるようにする
学生や中途採用希望者は、入社してから自分がどのようにして働けるのかということを気にして就職活動を行っています。採用サイトで、社員インタビューや1日のスケジュールをコンテンツとして用意することで、現場のリアルを伝えることが可能です。
インタビューや1日に密着する社員は、採用サイトのターゲットに近い人を選びましょう。例えば、海外志向の高い候補者を集めたい場合は、実際に海外とやり取りをしている社員に密着してコンテンツを作ることで、よりリアルな風景を届けられます。
現場のリアルが伝われば、学生や中途採用希望者が入社後の自分をイメージしやすくなり、自社への志望度が高まるかもしれません。
採用サイトの事例10選
ここからは採用サイトの事例10選を見ていきましょう。いずれの企業も自社のイメージを採用サイトで表現できており、就活生や中途採用希望者などの候補者に有益な情報を発信しています。
サントリーホールディングス株式会社
画像引用:サントリーホールディングス株式会社
サントリーホールディングスの採用ページは、トップページの「やってみなはれ」のメッセージが印象的です。サントリーの創業者である鳥井信治郎氏の言葉で、サントリーのDNAとも呼べる考え方であり、どんな困難なことにでも挑戦する社風を表しています。
採用サイトのコンテンツは定番のインタビューの他にも、自社で開発しているアプリに関するプロジェクトの紹介など、働く社員がどのような考えで「やってみなはれ」を体現しているのかが理解しやすい内容です。多くの社員の生の声がわかるようになっており、学生にリアルの声を届けようという工夫が感じられます。
株式会社荏原製作所
画像引用:株式会社荏原製作所
産業用ポンプのトップメーカーである荏原製作所の採用サイトは、トップページの「Pump up your Creativity」のメッセージが印象的です。100年前に1つのポンプから始まった荏原製作所は、現在ではコンプレッサーやタービン、半導体製造装置と様々な分野で活躍しており、就活生にも創造力を発揮してほしいとの想いが込められています。
ポンプのイメージが強い荏原製作所ですが、採用サイトでは環境プラント事業や精密・電子事業など他の事業についても詳しく紹介されているのが特徴的です。それぞれの分野で活躍する社員のインタビューも掲載されており、働くイメージが付きやすい採用サイトだといえるでしょう。
株式会社良品計画
画像引用:株式会社良品計画
無印良品を展開する良品計画の採用サイトは、新卒採用・キャリア採用・店舗スタッフ採用の3部門で構成されています。新卒採用のページを開くと、お馴染みの無印良品カラーで統一されており、安心感が感じられる設計です。
メインのコンテンツはプロジェクトストーリー、若手社員の座談会と定番の内容となっており、それぞれ良品計画の社員がどのような想いを持って働いているのかがわかる作りとなっています。
採用サイトのトップページには夏季インターンシップの案内も掲載されており、採用サイトから母集団を形成できる導線が特徴的だといえるでしょう。
株式会社リクルート
画像引用:株式会社リクルート
「まだ、ここにない、出会い。」のコーポレートメッセージでもお馴染みのリクルートの採用サイトは、白色のキャンパスに数多くの色が散りばめられているトップページが印象的です。色は出会いを表しており、出会いのすべてが機会を作り出すというメッセージが込められています。
リクルートの採用サイトで特徴的なのは社員紹介のコンテンツです。トピックと年次という2つのカテゴリーで就活生が知りたい内容が探しやすくなっています。
イベントやインターンシップについても案内がわかりやすく掲載されており、母集団形成に役立つ採用サイトだといえるでしょう。
関西電力株式会社
画像引用:関西電力株式会社
日本のインフラを支える関西電力の採用サイトは、トップページに「挑む。関電」のメッセージが掲げられており、いたるところに「挑む」の文字が散りばめられているのが特徴的です。
例えば、プロジェクト紹介の「第2の“くろよん”に挑む」では、ラオスとタイの国境を流れるナムニアップ川に水力発電所を構築する様子が掲載されており、日本にとどまらず世界のインフラにも関西電力が関わっていることがわかります。
その他にも理系女性座談会の様子もコンテンツ化されており、ターゲットを明確にしていることがわかる採用サイトです。
トヨタ自動車株式会社
画像引用:トヨタ自動車株式会社
世界有数の自動車メーカーであるトヨタ自動車の採用サイトには、数多くの動画コンテンツが掲載されています。
特徴的なのは、自社の会社説明以外にもモビリティ業界のスペシャルトークとして、トヨタ自動車以外の社員も出演している座談会の様子を公開していることです。業界のトップメーカーとして、自社だけでなく業界全体を盛り上げようとする意志が伝わってくる採用サイトだといえるでしょう。
もちろんトヨタ自動車で働く社員インタビューも掲載されています。あらゆる職種が網羅されており、キーワードから知りたい情報を検索することも可能です。
大和ハウス工業株式会社
画像引用:大和ハウス工業株式会社
ハウスメーカー大手の大和ハウス工業の採用サイトは、事業紹介・職種紹介・社員紹介・女性社員座談会とオーソドックスなコンテンツで構成されており、就活生が知りたい情報がわかりやすく掲載されています。
中でも特徴的なのが内定者の就活体験談が掲載されていることです。若手社員ではなく、まだ入社前の内定者の声を載せることによって、就活生の志望意欲を高めていることがわかります。大和ハウス工業に興味を持った理由や企業イメージの変化など面接に役立つ情報が載っており、就活生にとっては嬉しいコンテンツだといえるでしょう。
コクヨ株式会社
画像引用:コクヨ株式会社
文房具やオフィス家具、事務製品のトップメーカーであるコクヨの採用サイトは、ランディングページで下にスクロールしていくと、「求める人物像」や「プロジェクトストーリー」の文字が表れる視覚的におもしろい作りが特徴です。
インフォメーションでは「新卒初任給の引き上げ」に関するニュースが発表されたことをお知らせしており、2024年4月入社の新卒初任給が最大で20%上がると紹介しています。
初任給の引き上げは他の企業でも実施されていますが、あえて採用サイトで掲載することで、就活生の志望度を上げる狙いがあるといえるでしょう。
株式会社星野リゾート
画像引用:株式会社星野リゾート
総合リゾートを運営する星野リゾートの採用サイトは、トップページにあるイラストとテキストから、「旅を楽しくする」というテーマを表す作りが特徴的です。
開業110年に合わせて、110人のスタッフを紹介するコンテンツがメインとなっており、キーワードから気になるスタッフを検索しやすくなっています。
採用サイトの中で、「星野リゾートは、世界で通用するホテル運営会社になることを目指しています。」というビジョンを掲げており、星野リゾートが向かう道が就活生にも示されていることが特徴的です。
株式会社テックオーシャン
画像引用:株式会社テックオーシャン
理系採用に特化したダイレクトリクルーティングサービス『TECH OFFER』を運営するテックオーシャンの採用サイトは、「TECH人材」という言葉が特徴的です。理系採用に特化したサービスを提供する同社だからこそのキーワードだといえるでしょう。
社員紹介のコンテンツでは、社員一人ひとりがどのような考えでテックオーシャンで働いているのか、簡潔にまとめられており、マインドが伝わりやすい内容です。
ストーリーでは一般社員だけではなく、代表者や役員のインタビューも掲載しており、経営層の考えにも触れられる作りとなっています。
採用サイトの充実が成功のポイント!
採用サイトは就活生に情報を発信して、自社への関心を高めてもらうための優良なツールです。インターネットでの情報収集が当たり前になっている就職活動において、採用サイトの充実が採用活動成功につながっていると言っても過言ではないでしょう。
ただ採用サイトは学生などの候補者に見てもらわないと効果を発揮しないので、他のツールと並行して使うことが大切です。採用サイトと並行するツールであれば、理系学生に特化したダイレクトリクルーティング『TECH OFFER』がおすすめです。候補者一人ひとりと直接できるため、よりリアルな情報をターゲットに発信できます。