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人材大手のマイナビが「24卒就活で流行した就活用語トップ10」を発表しました。第1位には「ガクチカ」、2位に「NNT」、3位に「お祈り」がランクインしています。また、流行した用語とあわせて「就活に影響したニュースワードトップ10」も発表されました。
これらのトレンドワードには、学生の興味・関心や、採用市場の動向が反映されるのが特徴です。そのため、トレンドワードの意味や注目される背景を理解することは、今後の採用活動を成功させることにつながります。
本記事では、24卒就活トレンドワードについて詳しく解説します。25卒以降の採用を計画中の方も、ぜひ参考にしてください。
24卒で流行った就活用語トップ10
引用:マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 7月の活動状況 | 株式会社マイナビのプレスリリース
上記は、マイナビが24卒の大学生・大学院生約1,700名に「あなたの周りで流行った就活用語」を尋ねた結果です。トップ10のワードについて、順に見ていきましょう。
1位「ガクチカ」
面接でよく聞かれる「学生時代に力を入れたこと」の略。部活やサークル、アルバイトでの経験を挙げる人が多い。
2位「NNT」
まだ内定を獲得していない状態「無い内定(Nai Nai Tei)」を表す言葉。SNSなどで「この時期にNNTはヤバい」のように使われる。
3位「お祈り」
不採用になること。不採用通知の最後に「今後のご活躍をお祈りしております」と書かれることに由来する。
4位「ES」
書類選考に必要なエントリーシートの略。最近はほとんどの企業で提出が求められており、就活では定番のワード。
5位「オワハラ」
「就活終われハラスメント」の略。企業が自社に応募した学生に対し、他社の選考を辞退して自社一本に絞るよう圧力をかけること。
6位「サイレント」
企業から選考結果の連絡が来ないこと。主に不採用の場合を指すが、3位の「お祈り」メールすら来ない状態。
7位「無い内定」
2位の「NNT」と同じ。
8位タイ「グルディス」
グループディスカッションの略で「GD」と表記されることもある。4〜8名程度のグループで与えられたテーマについて議論することで、積極性や協調性などを見る選考。
8位タイ「終活」
就活を終えること。内定先に入社承諾をしたり、入社しない企業に内定辞退の連絡をしたりする。
10位「持ち駒」
選考が現在進行形で、この先内定を得られる可能性がある企業のこと。「持ち駒があと1つしかない」など。
「NNT」や「お祈り」「サイレント」などは、就活生が自虐的に使うことの多いワードです。企業担当者がオフィシャルな場面で使うのは好ましくない場合もあるので、注意しましょう。
24卒で就職活動に影響したニュースワードトップ10
引用:マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 7月の活動状況 | 株式会社マイナビのプレスリリース
同調査では「就活に影響したニュースワード」もランキング形式で発表しています。結果は以下の通りです。
1位 初任給アップ
2位 テレワーク、リモートワーク、在宅勤務
3位 働き方改革
4位 新型コロナウイルス感染症
5位 withコロナ
6位 人工知能・AI
7位 SDGs
8位 デジタルトランスフォーメーション(DX)
9位 ChatGPT・対話型AI
10位 男性の育休
コロナ禍やAIの登場は私たちの生活を大きく変えましたが、学生の就活にも影響があったことが分かります。
トレンドワードから見る24卒の特徴
ここからは、トレンドワードから見えてくる24卒の特徴について解説します。
- 就活の早期化・長期化
- コロナ禍の影響
- 堅実な働き方が人気
- デジタル技術に注目
就活の早期化・長期化
大前提として、24卒でも就活の早期化・長期化の傾向が見られました。リクルートの調査によれば、24卒の6月1日時点での内定率は79.6%でした。23卒の73.1%に比べて5.5ポイントの上昇となっており、早期化は加速していると言えます。
参考:就職プロセス調査(2024卒)|就職みらい研究所(リクルート)
また、インターンシップや選考が早期化する一方で、複数の内定を保持しながらギリギリまで就職先を迷う人が増えているのも特徴です。一部には「内定式で同期や先輩社員の様子を見てから決める」という人もおり、就活期間としては長期化する傾向にあります。
コロナ禍の影響
24卒と言えば、まさにコロナ禍が始まった2020年の春に大学生になった世代です。入学式や新入生歓迎会の中止、入学早々のオンライン授業、サークル活動やアルバイトの制限などを経験してきました。そのため、積極的に行動できる人とできない人の間で、学生生活は二極化しており、ガクチカにも影響したのが特徴です。
就活においては、24卒が活動する頃にはオンライン化も整ってきて、効率的な活動がしやすくなりました。研究で忙しい理系学生や、地方から都会への就職を目指す学生にとっては、オンライン化のメリットが大きかったと言えます。ただ、インターンシップや職場見学については、対面での開催を希望する声も根強いです。
堅実な働き方が人気
24卒では、堅実な働き方が人気を集めました。実際、ニュースワードでも「在宅勤務」や「働き方改革」「男性の育休」など、ワークライフバランスを連想させる言葉がランクインしています。
最近の就活生は、私生活を犠牲にすることなく、自分に合った環境で働きながら自己成長を目指したいと考える傾向があります。かつて2000年代に起きた「ITベンチャーブーム」のように、リスクをとって若いうちに起業し、バリバリ働いて稼ぎたい!という気運とは異なっているのが特徴です。
デジタル技術に注目
ニュースワードでは「人工知能・AI」や「DX」、「ChatGPT」など、デジタル技術に関する言葉も複数ランクインしており、注目の高さが伺えます。
産経新聞とワークスジャパンが実施した「就職人気企業ランキング(理系)」では、次のような結果となりました。
1位のNTTデータをはじめ、「IT・ソフトウェア」や「DX」関連の企業が上位に選ばれていることが分かります。
参考:産経新聞社×ワークス・ジャパン 24卒学生が選ぶ就職人気企業ランキング | 株式会社ワークス・ジャパン
今後のトレンド予測と採用活動のポイント
ここからは、24卒の就活トレンドワードをふまえて、今後のトレンド予測と採用活動のポイントについて解説します。25卒以降の採用活動でポイントとなるのは、次の3点です。
- インターンシップを活用する
- 労働環境やキャリアパスを明示する
- 候補者には誠実かつ迅速に対応する
それぞれ詳しく見てみましょう。
インターンシップを活用する
25卒からインターンシップのルールが変わり、一定の条件のもと、選考直結型で実施できるようになりました。これにより、就活の早期化に対応する意味でも、早い段階で学生と接点を持てるインターンシップの重要性は高まることが予想されます。
具体的には、ナビサイトがオープンする大学3年生の3月ごろまでに、インターンシップなどを通して母集団形成できるのが理想です。インターンシップは、学生と企業の双方がミスマッチを防ぐ効果もあるので、ぜひ積極的に活用していきたいところです。
労働環境やキャリアパスを明示する
最近の就活生は、充実した研修・教育制度や福利厚生がある企業で、安心して働きたいと考える人が増えています。そのため、自社の働き方改革の状況や、キャリアパスなどを明示することは重要です。
「ここなら安心して働ける」「自分も将来はこうなりたい」と思ってもらえるように、労働環境を整えつつアピールしていきましょう。
候補者には誠実かつ迅速に対応する
採用活動では、候補者に対して誠実かつ迅速に対応することも重要です。24卒に流行った就活用語では、「お祈り」「オワハラ」「サイレント」など、採用担当者の対応に関するワードがランクインしました。
内定者に対するオワハラや、不合格者に対する不誠実な対応は、企業の信用を落とします。最近はSNSや口コミサイトで簡単に情報が拡散されてしまうため、行き違いや誤解も生まないよう、細心の注意を払いましょう。
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トレンドワードには、その時代の社会情勢や興味・関心が反映されます。就活市場においても、トレンドワードをチェックすることは、学生のニーズに合った広報活動をしたり、労働環境を整備したりするのに役立ちます。皆さんの職場でも、ぜひ今回ご紹介したワードを参考に、採用活動を見直してみてください。
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